大山登山、要注意箇所はどこ? 神奈川県警が呼びかけ「登山届の提出を」

登山客らに登山届提出と山岳遭難事故防止を呼びかけたキャンペーン=27日、小田急線伊勢原駅

 本格的な登山シーズンを迎えるゴールデンウイーク初日の27日、神奈川県警の伊勢原署員と同署山岳救助隊の隊員らが大山への登山客らを対象に山岳事故防止を呼びかけた。

 大山の玄関口・小田急線伊勢原駅北口に設けた臨時窓口では、伊勢原市のイメージキャラクター「クルリン」も一日救助隊員として参加。登山姿の客らに声をかけ、登山届の提出を求めた。

 管内では昨年は山岳遭難事故が46件発生し、今年も既に9件(昨年同期比7件増)と増加している。

 これまでの救助経験などを基に、新たに作製した登山ガイドマップを手渡した。同隊員は、こぶし大の石や木の根などでバランスを崩してけがをしやすい「本坂」、緑が深くて迷いやすい「かごや道」、高低差の激しい崖などがあり死亡事故も発生した「雷ノ峰尾根」を要注意箇所に挙げる。携帯電話に衛星利用測位システム(GPS)アプリを入れることで、追跡して発見しやすくなると指摘した。

 鈴木秀樹副署長は「大山は身近な存在だが厳しいところもある。登山届を提出し、無理をせずに体力や経験にあった登山を楽しんでほしい」と呼びかけた。同署では30日から3日間、山岳事故に備えた救助訓練などを行うという。

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