2人で213歳 長寿の秘訣は? 長崎・川棚の姉妹 80代の「後輩」に伝授

交流会を終え、再会を喜び合う川津さん(左)、土屋さん姉妹=川棚町いきがいセンター

 2人合わせて213歳になる地元の姉妹に長寿の秘訣(ひけつ)を聞く交流会が長崎県東彼川棚町下組郷の町いきがいセンターで開かれ、80代のお年寄り約20人が「私たちも100歳まで」と元気をもらった。
 ボランティア団体「川棚ちょこっと応援隊」が4月30日に開催。講師に同町の川津マシさん(105)と土屋イチさん(108)を迎え、町職員と、土屋さんが入所する施設の職員が司会を務めた。川津さんが95歳まで続けていたゲートボール仲間も参加した。
 2人の朝の楽しみは「新聞を読むこと」。川津さんは先月の衆院長崎3区補選の候補者名をノートに書き写すなど時事問題への関心が高く、書道の指導者の資格を持つ土屋さんは今でも達筆。2人とも衣類をたたむなど身の回りのことは自分でこなしているという。
 長生きの秘訣は「好き嫌いなく食べること」、座右の銘も「皆さんと仲良く」と姉妹の考えは一致した。川津さんは「人の悪口を言わないのが一番」、土屋さんは「施設には言葉が出ない人が多い。それでも声をかけている」と、人への思いやりが大切だと説いた。
 2人が会うのは3カ月ぶり。土屋さんは当初、施設の職員から「マシさんに会いに行こう」とだけ告げられ会場入りしたため、人前に出ることは恥ずかしかったそうだが、最後に「皆さんにお会いできてうれしい」と結んだ。
 同団体の髙嶋勝代表(74)は「100歳を超えた人の話はめったに聞けない。新聞を毎日読むなど、日課を作るのが大切だと実感した」と話した。

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