家事・育児、役割分担できている? 妻: 夫7:3 =の アンバランス【特集記事】

夫婦共働きが主流になり、家事・育児も協力し合う時代。皆さん児の夫婦の役割分担はできていますか。リビングひろしま読者にいる」「どちらかと言えばできている」と回答した人が58%に。しかし、そこには〝隠れた本音〟も…。広島の家事・育児バランスの実態と〝夫婦の本音〟に迫ります。

(ライター/上野啓子、イラスト/古江紗也)

出典:リビング広島Web

「リビング広島Web」で調査。4月5日~ 11日の7日間。男女126人(女性108人、男性18人)が回答

出典:リビング広島Web

妻7:夫3、妻8:夫2、妻9:夫1など、妻の比重が高い家庭は全体の88%と、アンバランスな状況に。しかし、役割分担に満足しているかの問いに「満足派」(43%)が、「不満派」(27%)を大きく上回っています。満足と回答した理由には「諦めた」「仕方ない」「期待していない」という声が多数。妻中心で家事・育児をこなすことが当たり前という習慣が身に付き、不満すら思わなくなっているのかも。

妻の隠れた本音

【夫に期待しない派】

◆家事分担は私が9割だけど、そんなものだと思っている。でも、老後は助けてほしい/40代・女性

◆家事の分担は期待していない(妻9:夫1)。手抜き家事に文句を言われないので、不満もない/50代・女性

【満足派】

◆互いを思いやりながら、早起きが得意な夫が朝食を作り、私が洗濯など、それぞれが得意なことを分担している(妻6:夫4)/30代・女性

◆私も夫も育休中で、家事も育児も協力してできている(妻5:夫5)/30代・女性

【不満派】

◆主婦は休みが1日もない。夫は休みの日は自分の趣味に出掛け、昼と夜のご飯の時間には帰宅して、「メシどうするん?」と言葉だけかけてくるのが心底許せない(妻10:夫0)/40代・女性

◆夫の家事はゴミ捨てのみ。家庭内のゴミ集めや仕分けは私で、ゴミ捨て場に持って行くだけ(妻9:夫1)/40代・女性

◆共働きなのに、夫は何もしない。たまにすると、やってやった感を出してくる(妻10:夫0)/40代・女性

【徐々に改善派】

◆最初は10:0でしたが、話し合いをした結果、次第に夫が頑張って家事をしてくれるようになり、今は7:3に。かなり楽になった/30代・女性

◆結婚3カ月後、夫婦共働きなのに妻9:夫1の家事アンバランスに気付き、夫に相談しながら6年かけて5:5の今の形に/40代・女性

【夫の意見は…】

◆少し妻の負担が多いので、本当は5:5になるようにしたい(妻6:夫4)/40代・男性

◆もう少し自分にできる家事があるのではないかと思っている(妻5:夫5)/30代・男性

◆リタイアした後のことを考えると、今からできることを何かしておかなければと思っている(妻9:夫1)/60代・男性

◆赤ちゃんの夜中のミルクを僕に全部任せるのはやめてほしい(妻6:夫4)/30代・男性

夫にしてほしい家事ランキング

1位 風呂掃除

2位 ゴミ出し

3位 食事の準備・料理

4位 トイレ掃除

5位 洗濯・洗濯物干し

妻が思う「私に任せて!」家事ランキング

1位 食品の買い物

2位 お金の管理

3位 食事の準備・料理

4位 洗濯・洗濯物干し

5位 お弁当作り

妻が夫にしてほしい家事1位は「風呂掃除」。4位に「トイレ掃除」も入っており、掃除をお願いしたいと思っているよう。自分に任せてほしいのは「食品の買い物」や「食事の準備・料理」「お弁当作り」と、食事に関すること。「お金の管理」もしっかりやりたいと思っているようです。

家事・育児バランス取れてる?

広島の家事・育児バランス事情についてアンケートを実施。イラッとした一言やうれしかったエピソードなどから、夫婦円満にストレスなく役割分担するためのコツが見えてきます。春は環境や生活スタイルを見直す絶好の季節。妻や夫の本音を参考に、夫婦で見直してみては。

家事・育児をして言われたイラッとする一言は?

1位 まだ?

2位 手伝おうか?

3位 何も言われないのがイラッとする

出典:リビング広島Web

■ 自分は何もせず、テレビを見ているのに、「ご飯はまだ?」と言われると腹が立つ。自分で作れ!と言いたい。(50代・女性)

■ どれだけ私が忙しくしていても、スマホをいじって、何も言わないことが一番イラッとする。(40代・女性)

■ 「(妻の)やり方があるじゃん(だから手が出せない)」。そんなものはありません。(40代・女性)

■ 手伝おうか?って、家事や育児に対するスタンスが違う。あなたも当事者でしょ!(40代・女性)

■ 子どもを強く叱ったとき、子どもの前で「叱り過ぎ」と注意される。子どもが私の言うことを聞かなくなるので、後でこっそり言ってほしい。(40代・女性)

■ 子どものことで「まっいいか!」と言ったら、「子育てはそんないい加減じゃだめだ」と言われたとき。「まっいいか!」と思わないとやってられないこともある。(50代・女性)

■ 洗濯物の畳み方に文句を言われる。(60代・男性)

■ 私はこんなにやっているのに…と言われるとイラッとする。(40代・男性)

■ 作った料理に対して、味の文句が多い。(40代・男性)

心遣いがうれしいと感じた出来事は?

1位 ありがとうなど、感謝の言葉

2位 おいしいなど、褒め言葉

3位 スイーツなどのお土産

出典:リビング広島Web

■ 何かするたびに「ありがとう」と言われるのは、素直にうれしい。(40代・女性)

■ 「お弁当おいしい」など、言葉にして伝えてくれること。(30代・女性)

■ 子どもに「お母さんはみんなより早起きしてお弁当作ってくれたよ。眠たいのに頑張ったね」「今日の晩ご飯はパパの大好物だよ。うれしい。楽しみ」などを伝えてくれるので、子どもが感謝の気持ちを持ってくれるようになった。(40代・女性)

■ 私が一人で過ごせる時間が持てるように、休日に子どもと出掛けてくれたり、留守番をしてくれること。(30代・女性)

■ つわりがひどかったとき、ご飯やお弁当を作ってくれ、ラップで包まれたおにぎりに、ペンで顔が書いてあったときは、うれしかった。(30代・女性)

■ 「お母さん、いつも頑張ってるから」と、私のデザートだけ子どもより豪華なものを買ってきてくれたときはうれしかった。(50代・女性)

■ 少しでも疲れた様子を見ると、ねぎらいの言葉をくれたり、マッサージをしてくれる。自分も疲れているのにありがたい。(40代・女性)

■ 自分のしている作業が褒められるとうれしい。(40代・男性)

■ 細かいことを言わず、任せてくれるとうれしい。(60代・男性)

円満のコツは、互いへの感謝と思いやり

円満のコツで多かったのは、「ありがとう」という感謝の気持ちと相手への思いやり、そして素直に「褒める」こと。「分担というより、家事はどれも家のことで、誰か一人の仕事ではない。夫婦どちらでも何でもできるのが当たり前だと思う。それが普通の世の中になればいい」という意見も。互いに感謝の気持ちを忘れず、時にはしっかり褒めあうことも忘れずに。

提供:広島リビング新聞社

(「リビングひろしま」2024年4月26日号掲載)

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