「ちょっと調子が悪かったけど…」と照れる 「速球王」に輝いた小3・小6の球速は? 糸満市で野球少年150人が競う

 沖縄県糸満市内の野球少年約150人が球速を競う「第1回最速王決定戦」(主催・同市野球協会)が4月27日、西崎球場であった。「低学年(小学1~3年)の部」では糸満小3年で少年野球チーム「新屋敷」所属の安里樹さん(8)が時速82キロ、「高学年(小学4~6年)の部」では米須小6年で「米須オリオンズ」所属の山城令大(れお)さん(11)が100キロでそれぞれ優勝した。(南部報道部・平島夏実)

 最速王決定戦では1人3球投げ、そのうちの最高記録を競った。初代王者になった「いっちゃん」こと安里樹さんは「今日はちょっと調子が悪かったんだけど」と照れ気味。優勝を発表されると「ありがとうございました!」と一礼し、歓声を浴びた。

 時速78キロを出して2位になった同チームの大城碧士(あおし)さん(8)=糸満小3年=は「いっちゃん、普段の練習でも良い数字出して」と笑顔で注文。チームメートで同小4年の中村幸志郎さん(9)は「いっちゃんは前髪が横にまっすぐなとこもかっこいい。大会でもナイスピッチングで助けてくれる人」と手放しでたたえた。

 「高学年の部」で優勝した山城さんは、電光掲示板に「ただいまのスピード100キロ」と出た瞬間、「他のみんなは3ケタには届いてないから自分が1位だ」と確信したという。同じ記録を出し、内容差で2位だったチームメートの島袋登羽(とわ)さん(11)=米須小6年=は「次の大会で『100キロよろしく』って言われたらどうしよう。プレッシャーかも」と笑った。

 大会には米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手にそっくりな物まねタレント「マチョ谷翔平」さんが特別ゲストとして参加して、子どもたちの野球帽にサインして回った。

 他の上位入賞者は次の通り。(敬称略)

 【低学年】金城琉煌(るあ)(77キロ、パークタウン)▽大城輝琉(きりゅう)(77キロ、兼城パイレーツ)▽金城和久(わく)(76キロ、兼城パイレーツ)▽長嶺希星翔(きらと)(75キロ、兼城パイレーツ)▽金城那莉(なり)(74キロ、パークタウン)

 【高学年】神谷翔夢(はぐむ)(99キロ、兼城パイレーツ)▽具志堅湊人(98キロ、兼城パイレーツ)▽西門(にしかど)蒼介(98キロ、パークタウン)▽金城正煌(せいあ)(97キロ、パークタウン)▽具志堅優ノ真(96キロ、阿波根ファイターズ)

最速王決定戦で上位入賞した子どもたち=4月27日、糸満市・西崎球場

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