報われぬ中日左腕が「可哀想すぎ」 QS率100%も1勝…30イニング連続援護「0」の悲劇

中日・小笠原慎之介【写真:町田利衣】

中日・小笠原は防御率1.99も1勝3敗…30回連続で援護点がない

中日・小笠原慎之介投手が不運に見舞われている。登板6試合全てクオリティスタート(QS=6回以上自責3以下)を達成し、防御率はリーグ4位の1.99ながら打線の援護に恵まれず1勝止まり。ファンは「報われない」「かわいそう過ぎます」と声を寄せている。

小笠原は8日の巨人戦(バンテリンドーム)に先発。7回を1失点の好投も敗戦投手になった。これで今季は6試合で1勝3敗。QS率は100%で、ハイクオリティスタート(HQS=7回以上自責2以下)も50%だが、白星に結び付いていない。

打線との巡り合わせが悪い。セイバーメトリクスの観点からプロ野球の分析を行う株式会社DELTAのデータによると、小笠原が登板した際の援護点は6。規定投球回に到達した投手では12球団最少だ。援護率(9イニング当たりの援護点)も1.33で最も少ない。

小笠原が登板している時の得点は、4月9日DeNA戦(横浜)の3回に2点を挙げたのが最後。実に30イニング連続で無得点が続いている。この状況にファンも同情。SNSには「同情します」「援護してあげてほしい」「気持ちが切れないか心配」と声が寄せられている。

中日は8日終了時点で14勝16敗4分けで、ヤクルトと並んで5位タイ。92得点はリーグ4位だが、投高打低が進む中、1試合平均得点は2.7と決して高くない。今後流れは変わるのか、味方を信じて腕を振り続けるしかない。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。

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