奈良・平安時代に行われた歌遊びを再現する「曲水(ごくすい)の宴」は、26日午後1時から平泉町の毛越寺(藤里明久貫主)で催される。新型コロナウイルス感染拡大の影響などで5年ぶりとなる今回の歌題は「語(かたる)」。主客歌人を務める中尊寺の奥山元照貫首をはじめとする歌人6人、歌人が詠んだ歌を披露する披講役に宮中歌会始披講会員の近衛忠大さんと園池公毅さんを迎え、平安時代往時の姿を残す浄土庭園で新緑の中、みやびな世界が繰り広げられる。
主客歌人の奥山貫首は金色堂建立900年の節目を記念して招かれ法衣姿で参宴。歌人は5人で、男性は衣冠(いかん)または狩衣(かりぎぬ)、女性は袿(うちぎ)の平安装束をまとう。
公家女子の正装とされた十二単(ひとえ)姿で歌題を披露するのは、2023いわて純情むすめの髙橋美有さん(一関市)。9日の記者発表で毛越寺の千葉秀覚執事長は「コロナ禍で長い間コミュニケーションが図れない状況が続いたが、マスクを外して語り合うことができるようになったことから歌題を『語』とした。5年ぶりとなる平安のみやびを楽しんでほしい」と語った。