100%機械仕掛けの餃子屋さん【駅ぶら】06京王電鉄295 相模原線15

※2023年11月撮影

トップ画像は「JR南武線」「稲田堤駅」西側の踏切。筆者が通勤していた頃から15年経っています。駅は工事中ですが基本的な街の佇まいは変わっていない様です。

踏切と反対に北に向かう方には、15年前に時々寄っていた“ブックオフ”がそのまま残っています。コンビニエンスストアはあったかな・・・。

※2023年11月撮影

踏切から西側。遠くに「京王稲田堤駅」の高架ホームが見えます。

※2023年11月撮影

踏切を渡って真っ直ぐ行くと「三沢川」を渡る「府中街道」に出ます。

※2023年11月撮影

「京王稲田堤駅」にはこの路地を入ります。左角の「不二家」で「ケーキ」を買って帰った事もありました。

※2023年11月撮影

懐かしいなぁ。

※2023年11月撮影

でも新しい建物が多くて記憶している風景とはかなり違っています。

※2023年11月撮影

この辺りにも新しいビルがあって、戸惑ってしまいます。

※2023年11月撮影

右の「JA」はその頃からありますが建物が新しくなった様な気がします。駐車場で農産物を露店販売していた光景をうっすら覚えています。

※2023年11月撮影

右に餃子屋がありますが、2000年頃、ここに脱サラしたらしい50歳くらいの男性が小さな餃子屋をオープンした事を鮮烈に覚えています。

狭い店内いっぱいに凄い機械仕掛けがならんでいました。セットされた皮にひき肉やキャベツを砕いて混ぜ合わせて作られる具を自動的に包み、さらに自動的に焼くのです。店主はご自分が作った機械の素晴らしいことを誇らしそうに説明していました。本当に人の手は加わらず、自動的に焼き上がった餃子が出てくるのです。

店では食べられず(そんなスペースはないのです)テイクアウト販売だけでした。値段は安くはありませんでした。

※2023年11月撮影

ある日、開店から1週間ほど経って品質も安定した頃合いだろうと興味本位でその餃子を買って帰宅、食べて正直ぶっ飛びました。

とにかく機械油臭い。しかも餃子の具に味が全く無いのです。

人生で初めて「不味くて食べられない餃子」というモノを経験しました。

たぶん機械発明マニアの御店主は「餃子の材料」を規定通りに仕込んだのでしょうが「味付け」とか「出来た結果の餃子の味」には全く興味が無かった様なのです。もしかしたら試食すらしていなかったのかもしれません。食べた上で販売していたとしたら、それはそれで悪夢ですが。

残念ながらお店は1ヶ月も経たずに閉店してしまいました。というかあの餃子をリピートして食べる人がいるとは思い難いので、お店が数週間持った方が筆者的には不思議でした。

しかし凄い機械仕掛けだったので写真だけでも撮っておけば良かった・・・。これが心残りです。

冷凍餃子は、1980年代にはポピュラーな食品になっていました。2000年当時でも大手メーカーの冷凍餃子は、オートメイション機械で大量生産されているのが当たり前だったと思います。

それをわざわざ精密な機械を組み上げて餃子を作るという発想に妥当性があるか否かは分かりませんでした。でも、いずれにしても不味い餃子はダメです。

話が長くなってすみません。散歩は続いています。

(写真・文/住田至朗)

※駅構内などは京王電鉄さんの許可をいただいて撮影しています。

※鉄道撮影は鉄道会社と利用者・関係者等のご厚意で撮らせていただいているものです。ありがとうございます。

※参照資料

・『京王ハンドブック2022』(京王電鉄株式会社広報部/2022)

・京王グループホームページ「京王電鉄50年史」他

下記の2冊は主に古い写真など「時代の空気感」を参考にいたしました

・『京王電鉄昭和~平成の記録』(辻良樹/アルファベータブックス/2023)

・『京王線 井の頭線 街と駅の1世紀』(矢嶋秀一/アルファベータブックス/2016)

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