「日本を担う船舶職員に」 天草拓心高の「熊本丸」実習航海に 

後輩や保護者らに見送られて出港する天草拓心高の実習船「熊本丸」=8日、苓北町

 熊本県内唯一の水産系学科がある天草拓心高の実習船「熊本丸」が8日、苓北町の富岡港から本年度最初の実習航海に出発した。マリン校舎(同町)の海洋科学科・海洋航海コースの3年生19人が、操船技術や見張りなどの実務を学ぶ。

 富岡港であった出港式で鬼塚博光校長が「大海原の雄大さや美しさを体感するとともに、海の厳しさを学んでほしい」と激励。生徒代表が「航海の経験を学校生活に生かしながら、将来の日本を担う船舶職員を目指します」と力強くあいさつした。

 式後、乗船した生徒たちは見送りの後輩や保護者に向け敬礼。色とりどりのテープが舞う中「いってらっしゃーい」と声が響いた。

 本年度は6回、計113日の航海を予定。この日の航海は日帰りで、最長50日間の運航実務実習では太平洋沿岸を北上して大阪港などに寄港し、瀬戸内海などを航海する。(福井一基)

鬼塚博光校長(中央)に送り出されて「熊本丸」に乗船する生徒ら=8日、苓北町

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