カブス・鈴木誠也の復帰戦で65年ぶり〝珍事〟 パイレーツ救援陣が1イニング6押し出しの大炎上

カブス・鈴木誠也(ロイター=USA TODAY Sports)

カブス・鈴木誠也外野手(29)の復帰戦が65年ぶりの〝珍試合〟となった。右脇腹を痛めていた鈴木は11日(日本時間12日)の敵地パイレーツ戦で復帰。「2番・右翼」でスタメン出場し、5打数2安打1打点1盗塁といきなり存在感を見せつけた。

カブスは5点を追う5回、鈴木の内野安打でチャンスを広げ、相手2番手のニコラスからなんと3者連続の押し出し四球を選び、代わった3番手のフレミングも乱調でまたまた四球。実に4者連続の押し出しで1点差に迫った。

続く1番・トークマンが遊撃内野安打を放って同点に追いつくと、二死満塁から鈴木に再び打席が回ったところで悪天候のため試合が中断。2時間20分後に再開すると鈴木も代わった4番手のホルダーマンから四球、さらに次打者のベリンジャーも四球とこの回、実に6つもの押し出し四球で逆転した。

ESPNによると「1イニングですべての塁に走者を置いてこれほど多くのフリーパスを引いたのは1959年4月22日の7回に8本のフリーパスを引いたホワイトソックス以来」と65年ぶりの珍事だと伝え「1961年以降、チームが1試合で6回満塁四球を出した例も1992年5月7日のレッドソックス対ホワイトソックス戦の一例だけ」とした。

ただ、大量プレゼントをもらったカブスはその裏にあっさりとひっくり返され、最終的には9―10で敗戦。カウンセル監督は「不思議なイニングだった。大劣勢から試合を立て直すビッグイニングだった。四球を追加してリードを奪った。ただ我慢できなかった」と疲労感を漂わせた。

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