不登校者応援ライブ マシコタツロウさん、磯山さんと 茨城・常陸太田にフリースクール 地域に感謝、理解呼びかけ

ライブを通してフリースクールへの理解を呼びかける磯山純さん(左)とマシコタツロウさん=常陸太田市春友町

茨城県常陸太田市出身の音楽家、マシコタツロウさんは、同市春友町のマシコさんの実家を活用して4月、フリースクール「こどもの新しい居場所 えーぽいんと」をオープンさせた。開設記念に4日夕には、水戸市出身のシンガー・ソングライター、磯山純さんが弾き語りワンマンライブを行った。マシコさんらはライブを通して、地域へ感謝の気持ちを伝えるとともに、フリースクールや不登校への理解を深めてもらおうと企画した。

同スクールは、不登校やひきこもりの小中学生に「疲れている心を癒やし、次の一歩を見つける場所を提供したい」と始まった。教員資格などを持つスタッフほか、マシコさんの両親もマネジャーや講師役などで参加。周囲での山や川遊び、楽器演奏、木工、そば打ちなどが体験できる。

ライブ前にマシコさんはフリースクール開設への思いを語り、「子どもたちには自然の中で夢中になれるものを見つけてほしい。皆さんには社会の課題として見つめてもらえれば」とあいさつ。磯山さんは「ご近所の人たちが駐車場の確保に汗を流した」とライブ前のエピソードを紹介。「皆さんが楽しむことで誰かが笑顔になれるライブ。優しい気持ちで楽しんで」と呼びかけた。

ライブは竹林などを背景に、マシコさんの父親の手作りの特設ステージで実施。来場者はステージ前に並べられた椅子やステージに面した2部屋を開放した縁側などから磯山さんらのライブを楽しんだ。ライブ後半にはマシコさんもマイクを握り、磯山さんと一緒にステージに立つなど和やかな雰囲気に包まれた。

磯山さんは「マシコさんの家の裏山でフェスを開催するのが目標」と語り、マシコさんは「将来そのフェスにフリースクール利用者にも関わってもらえれば」と未来を描いた。

フリースクールの利用可能日は月、水、金曜日午前9時~午後4時。問い合わせは、同フリースクール(電)0294(78)0257、メールがapo.ibaraki@gmail.com

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