無料モーニングはありがたい 選手の体とフトコロを支えるツアーのごはん事情

パニーニでエネルギーチャージ!(撮影/大澤進二)

◇国内男子◇For The Players By The Players 最終日(12日)◇THE CLUB golf village(群馬)◇7172yd(パー72)◇曇り(観衆1032人)

ホールアウト後に、ギャラリーと一緒にフードトラックに並ぶ選手の姿がチラホラあった。焼きそば1パック500円。たしかに、毎日クラブハウスのレストランで食べるのはちょっと贅沢かもしれない。

試合に出るには、たくさんお金がかかる。1試合当たりのエントリーフィ1万1000円(税込)に、宿泊費や交通費、キャディフィなどなど。賞金総額5000万円の今大会は、最下位(67位)の賞金が10万9500円。予選を通ったとしても赤字になる選手は少なくない。レストランを使うなら、プロゴルファーといえども当然“自腹”。食費もなるべく節約したい。

今週はコースの厚意により、無料で朝食が食べられる選手用のラウンジが用意された。ゆで卵やバナナなどの軽食のほか、日替わりのパニーニや、おしゃれなカフェラテも楽しめる。

おいしい食事でスタート準備(撮影/大澤進二)

欧米ツアーでは朝食と昼食が無料で用意されるが、日本のツアーで食事が提供されるケースは少ない。今季は選手ラウンジのある「BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」(6月6~9日)のほか、「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品」(6月20~23日)と韓国開催の「シンハンドンへオープン」(9月5~8日)ではレストランで使える食券が配られる。4月の日欧共催「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」では、欧州ツアー仕様に合わせてバイキング形式の食事が用意された。

軽食も用意してある(撮影/大澤進二)

下部ABEMAツアーとなれば、食事が提供される試合はない。ロッカールームでコンビニのおにぎりをパクリ…なんてことは日常茶飯事だが、2017年から2年間だけ、朝食が無料で振る舞われた期間があった。常連のボランティアが「これからの選手をサポートしたい」とツアーに寄付金を贈呈。朝食の食券となって毎試合、選手に配られた。「食事代もばかにならないので本当にありがたかった」と、この時期にABEMAツアーに参戦していた阿久津未来也は言う。スタート前のしっかりとしたエネルギー補給は、ベストパフォーマンスを発揮する上で必要不可欠だ。

ナスがおいしそう(撮影/大澤進二)

ちなみに大会最終日のラウンジメニューは、「サラダチキンと水なす炭火焼き」のパニーニ。早朝には、優勝争い前の小袋秀人や小斉平優和ら、選手たちがおいしい朝食で英気を養っていた。(群馬県安中市/谷口愛純)

フードトラックで選手に遭遇することも(撮影/大澤進二)
ラウンジ、オープンしています(撮影/大澤進二)
パニーニは日替わり(撮影/大澤進二)

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