茶摘み体験や工場見学 茨城・坂東の全小学4年生 さしま茶学ぶ

茶摘みを体験する児童たち=坂東市岩井

「さしま茶」について学ぶ学習会が9日、茨城県坂東市岩井の県立農業大学校で開かれ、市内全13小学校の4年生約430人が、茶摘み体験や工場見学を通して地域の特産品に理解を深めた。

学習会は県茶生産者組合連合会坂東支部が主催し32回目。コロナ禍の2020年から3年間の中止を経て昨年から再開している。

同日は2~4校ずつ合同となって5回に分けて実施。岩井一小、神大実小(かみおおみしょう)の回では、児童たちは、さしま茶が県を代表する銘柄茶であることや体に良い飲み物であることなどを学んだ。

その後、同支部長を務める荒木準人(はやと)さん(59)から摘み方を教わった。市内であらき園を営む荒木さんは「一つの芯に二つの葉がある『一芯二葉』を見つけ、つまんで軽くポキッと折って」と摘み方を伝授し、児童たちは早速、茶畑で茶摘みを体験した。

また製造工場では、野仲製茶工場代表の野仲孝明さん(49)から「葉っぱから荒茶で飲めるようになるまで約4時間かかる」と製茶について学び、各工程を見学した。その後は新茶を味わい、地元特産品のおいしさに触れた。

神大実小の石塚作太朗君(9)は「お茶はおいしかったし、さしま茶が有名なのが分かった。工場の機械は人間がやるみたいだった」と話した。荒木さんは「地元の貴重な産業を知る機会になれば。地元のお茶を飲んで好きになってほしい」と話していた。

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