アウディF1はドライバー選択を急がずも、今年の後半に決断を下すべく「活発に活動している」とザイドルCEOが認める

 ザウバー・モータースポーツAGのCEOであるアンドレアス・ザイドルは、ザウバー/アウディの2025年以降のドライバーラインアップについて、彼が今も話をしているドライバーたちのプレッシャーを和らげようとしている。彼はニコ・ヒュルケンベルグのチームメイトになるドライバーとの契約を「急いでいない」と主張しているが、アレクサンダー・アルボンが市場からいなくなったことで来年起用できる競争力のあるドライバーが少なくなったため、アウディが「市場で活発に活動している」ことを認めている。

 ザイドルは、彼が主にターゲットにしているふたりのドライバーのうちのひとりであるヒュルケンベルグとの契約を確保したことで、来年のラインアップに関してチームがすでに有利な立場にいると考えていると説明した。

2024年F1第5戦中国GP ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)

「将来のアウディのファクトリーチームとしての我々に、ニコがその経験と個性によってコース内外で多くのものをもたらしてくれることは確かだ。彼はチームの変革において非常に重要な要素になるだろうが、何よりも重要なのは彼のスピードだ」と、ザイドルはF1の公式ウェブサイトに語った。

 同時にザイドルは、ヒュルケンベルグがハースで見事なスタートを切り、ケビン・マグヌッセンをほとんどのレースで脇役に追いやったことが、彼と契約するにあたって迅速な決断を下すきっかけになったことを明らかにした。

「彼が予選やレースでうまく自分を追い込んでいるところを見るのは、非常に素晴らしいものだ。だから我々は彼を起用したかったし、これ以上待つ理由はなかった。ニコもまた、我々のエキサイティングなプロジェクトに参加し、アウディのF1への旅の一部となることを非常に楽しみにしていた」

2024年F1第6戦マイアミGP ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)

 ザイドルのお気に入りのドライバーが今後数年のうちにヒュルケンベルグとペアを組むことは周知の事実だが、カルロス・サインツはメルセデスかレッドブルのどちらかに空きがあることを期待して時間をかけている。ザイドルは、現在ザウバーでレースをしているペアを含む他のドライバーたちと、活発に話し合いをしていると説明した。

「我々はバルテリ(・ボッタス)と周(冠宇)と話をしているし、彼らのパフォーマンスを注視し続けている。彼らがザウバーのためにしてくれたこと、そしてこれからも続けてくれることに感謝している」

「同時に、我々は今年後半に決定を下したいと考えており、そのときにすべての選択肢を用意しておくために市場で活発に活動している」

 アウディの当初の計画では、5月初旬に将来のラインアップを発表することになっていた。サインツには、モナコGPの週末の土曜夜に期限が設けられていると考えられており、ザイドルは、彼には選択するための時間が十分にあると主張している。

「現時点では、ドライバー市場を予測することは困難だ。ニコを確保できたので、第2のシートの問題を解決するために特に急ぐ必要はない。我々のドライバーや、我々が探している他のドライバーのパフォーマンスを追跡し、最善の決定を下したいと考えている」

2024年F1第6戦マイアミGP カルロス・サインツ(フェラーリ)

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