【素敵なあの人の家時間】ブイロガーnekoniwaさんのお宅を拝見! 自然やヴィンテージに囲まれた、アメリカの田舎暮らし

アメリカ在住のフォトグラファーで、人気ブイロガーのnekoniwaさんの「家時間」を見せていただきましょう。木々のある庭、植物、動物たちに囲まれたライフスタイル。わざわざ美術館に行かなくても、道端に咲いている草花の素晴らしさに感動する。そんなシンプルな暮らしを楽しむ幸せがちりばめられています。

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PROFILE
アメリカ在住のフォトグラファー。夫、娘、息子と暮らす。ペットは猫3匹、犬1匹、たくさんのニワトリたち。暮らしの小さな幸せをちりばめた動画を多数配信。

YouTubeチャンネル「nekoniwa」

大切にしていること/人間関係も暮らしもシンプルに。気持ちはまっすぐ伝えたい

日本生まれですが、世界各地を転々とし、現在はアメリカの田舎で暮らしています。もともと自然が大好き。環境問題にも強い関心を持っていたため、木々のある庭、植物、動物たちに囲まれて暮らす今の生活は私の原点かもしれません。昔から憧れていたライフスタイルが、今になってかないました。

自然の恵みをいただく暮らしです
放し飼いのニワトリがたくさんいます。産みたて卵をいただくのがささやかな贅沢。ニワトリたちがうれしそうに遊んでいる姿はほほえましいです。動物は人生を豊かにしてくれる存在。庭いっぱいのハーブにも癒されています。

例えば、わざわざ美術館へ行かなくても、道端に咲いている草花をじっくり観察することで、その素晴らしいデザインに感動することがあります。庭いじりで手が泥だらけになることや、ちょっと虫食いのある野菜もおいしくいただくこと。それから一緒に暮らす動物たちとの何げない会話などが、しみじみ幸せです。移ろいゆく四季とともに、手の届くところにある幸せに感謝する毎日を送ることが私の理想です。

気持ちはゆったりと、ときどきユーモアも忘れずに。昔と比べて、人間関係も暮らしもシンプルになりました。大切な人にはハグをして「ありがとう」「I love you」「うれしい」と気持ちを素直に伝えます。日本語だと照れくさい言葉ですが、口に出して伝えることが大事なのだとコロナ禍になってからはより強く感じています。こうした愛情表現は、アメリカ人の夫と結婚したからこそ得られたいちばんの宝物。

新しい習慣/「いつかやろう」「いつか言おう」を減らす未来にしたいです

仕事や移動が制限され、思うようにコトが運ばないコロナ禍。家での暮らしに大きな変化はありませんでしたが、旅行や日本への帰省など楽しい計画がすべてキャンセルになりました。

やりたい、行きたい、会いたい、伝えたいと思っていても、先のばししていると、かなわないまま終わってしまうかもしれません。そう思うと、これからの人生はそういう「いつか」を減らしたい。旅行や帰省はまだ難しいですが、思い立ったらすぐに行動に移す。楽しそうなことはすぐやってみるということは、いつも心に留めておきたいと思っています。

友人とのZoom飲み会にも挑戦。数々のアップダウンを繰り返しながら、未来はこれからもよくなり続けていくと信じています。
家庭菜園スペースを広げました
さまざまな家庭菜園やハーブ栽培にいそしんでいます。最近のマイブームはエアルーム(地域の環境に適した固定種)の栽培。色や形がユニークで、育てる楽しみも倍増しました。まだまだ勉強中です。
犬のにこさんが我が家にやってきました
長男と夫が犬を飼いたいと言って何年も保護犬シェルターに通った末、ついにご縁がありました。名前にはにこにこと、たくさんの笑顔が満ちあふれる幸せな毎日をずっと一緒に過ごせるようにという願いを込めています。

ずっと好きなもの/地球にも人にも優しいヴィンテージに囲まれた家です

家具も小物もヴィンテージが好みです。実用性は新品のほうが高いかもしれませんが、ヴィンテージは個性的で親しみを持てるし、見ているだけで気持ちが安らぐものも。購入は、主にスリフトショップと呼ばれるリサイクルショップで。教会やNPO団体が運営していて、寄付された不要品の再販で得る収益は慈善活動にあてられます。

地球に優しく、支援が必要な人や動物を応援できる仕組みはとても素敵。一度見捨てられたものが再び輝くというのも、ものの気持ちになるとすごくうれしいこと。毎日の暮らしを楽しく彩ってくれる、そんなヴィンテージが大好きなのです。

“ 好き ” が詰まったキッチン。作業台上の壁は DIY で白い大理石タイルに張り替え明るい印象に。
寝室のチェストは特にお気に入り
チョークペイントでリメイクされた、ヴィンテージのチェストです。ヴィンテージのアイテムは、新しいものにはない、時の流れを感じさせる優しい雰囲気が好きです。
ヴィンテージの砂糖瓶はふたをあける音も好き
料理中はいつも手元にあります。決して使い勝手がいいわけではないのですが、素朴なデザインや、ふたをあけるときの独特の音が、毎日を明るい気分にしてくれます。
脚つきグラスにとても惹かれます
ミルクガラスのゴブレット。脚のついた容器が好きで、いろいろな形やサイズのものを集めています。フルーツを入れてもかわいいし、花器としてもよく使っています。
アヒルの容器はおひつとして愛用
アメリカのヴィンテージ、シンプルなアヒルのふたつき容器です。おひつにぴったりのサイズ。隣にあるティーセットはアラビアのアネモネシリーズ。こちらもお気に入り。

変わらないこと/おもてなしは準備の時間をひっくるめて楽しんでいます

食べることに目がないのですが、最近はおもてなしすることがたまらなく好きだなぁとつくづく感じています。メニューやお花を考えたり、買い出しや掃除をしたり。お客様を想いながら準備をする時間はとても贅沢で、心が満たされます。それはもので満たされる一瞬の幸せとは違い、心にやわらかく広がる、じんわりと温かい幸せです。

もちろん普段の料理も楽しんで。具だくさんの味噌汁、もち米玄米ご飯……。和の食材は手に入らないことも多いので、「これがなきゃダメ」ではなく食感や味が近い代用品で試すのも楽しいです。

オーブンまかせで時短になる魚料理はよく作ります。旅行できない今は世界各国の料理を作るのも楽しい。
大好きなきんぴらごぼう。ごぼうとわかめは毎日必ず食べています。
お好み焼きはズッキーニをチーズグレーターですりおろして作りました。

癒しの家時間/何も考えず、ただ庭を眺めるそんな時間

暗いニュースが多い毎日。ネガティブな感情に心が支配されてしまうことがよくあります。でも「ぶどうの葉っぱが色づいたなぁ」「ニワトリが走っているなぁ」など、キッチンテーブルの窓から庭の様子を静かに眺める時間は、心を〝今〞に集中させてくれるので、〝先の見えない未来への不安〞というノイズをほんのひととき忘れさせてくれます。

家族とは夕食をともにして楽しく。自分時間はヴィンテージショップを巡ったり、日本のお笑い動画を見たり、庭のお手入れをしたりなど忙しいながらも充実した日々になるよう心がけています。

ガラスのテーブルは空を反射するので、行き交う雲の様子も見えます。心安らぐ場所です。

家の整え方/これだけは、と決めた家事だけ毎日頑張ります

猫のモモはきれい好き。私が掃除を始めると、うれしそうに寄ってきて様子を見守ってくれます。
猫たちが大好きなリビング。眺めのいい場所にキャットタワーも置いています。毛が抜けるので掃除機は1日に何度もスイッチオン。

掃除や整理収納はあまり得意なほうではありません。気を抜くとすぐに家が荒れてしまいます。でも最低限、床にはなるべくものを置かず、ロボット掃除機が働きやすい環境を作っています。掃除好きの夫にまかせたり、子どもたちは自分たちのバスルームを自分で掃除するなどできる部分はまかせて家事をシェアしています。

家族の健康を保つために、特にキッチンはいつもきれいな状態を維持できるように意識。ステンレスの冷蔵庫は指紋がすぐについてしまうので、毎日必ず拭いています。

私のこだわり/ファインダー越しの優しい世界を分かち合いたい

自由でクリエイティブな動画制作は、飽きっぽい性格の自分にとても合っていると感じます。アイデア出しから完成までは4、5日ほど。素敵だなぁと感じた場所にマニュアルフォーカスでピントを合わせて撮るのがこだわりです。ファインダー越しに広がる映像の中では、普段見落としがちな草花や太陽のぬくもり、暮らしを支えてくれる道具や動物たちまでもが、愛(たまにダジャレ)をもって語りかけてくれているように思えます。そんな世界を分かち合いたいという想いと、動画を観て喜んでくださる方々の存在がパワーの源です。

ものの見え方は、時間帯や季節によって微妙に変わります。ものひとつ撮るにも光が差す方向を考え想像力を働かせて。細かいディテールを観察するのが好きです。
仕事や編集作業をするデスク。アイデアが入ってきやすいよう、ものを置かずシンプルにまとめています。編集ソフトはDaVinci Resolve 17Studio。

※この記事は『自分らしく暮らす人の「家時間」』(主婦の友社編)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

※2023年4月8日に配信した記事を再編集しています。


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