キリン、電気の力で味を増強するスプーン「エレキソルト」発売

by 加藤綾

キリンホールディングスは、電気の力で減塩食品の塩味やうま味を増強する食器型デバイス「エレキソルト スプーン」の予約・抽選販売を、公式オンラインストアで開始する。価格は19,800円で、初回は200台限定。また、6月中旬からハンズ 新宿店、梅田店、博多店でも販売する。

エレキソルト スプーンは、スプーン先端から微弱な電流が食品に流れ、塩味やうま味など、食事の味わいを増強するスプーン。減塩をしている人の「減塩の重要性はわかるけど、なかなか辛くて続けられない」という声をきっかけに、減塩食の味に対するニーズに向き合うために開発を開始し、5年以上をかけて商品化した。

通常のスプーンと同じように使用することで、食塩を30%低減させた減塩食品の塩味を約1.5倍に増強させるという。強度は4段階で調整できる。食卓で自然に使うことができるよう開発当初から改良を重ね、持ちやすさと耐久性にこだわったとしている。

食事全般で使用できるが、使用例として具沢山のスープ、カレー、チャーハン、丼、ラーメンのレンゲ代わりが挙げられている。なお、体感には個人差があり、料理によっても感じ方が異なる場合がある。

キリンホールディングスの調査では、減塩に取り組んでいる人が「薄味ではなく濃い味で食べたいもの」は、1位がラーメン、2位がみそ汁だった。この結果から、減塩で食べることを控えているラーメンを「ご褒美食」として濃い味で食べたい、汁物のように日常的に食べるものをおいしく食べたいというニーズがあるとしている。

エレキソルトではスプーンのほか、箸やお椀といった食器の開発も進めているが、ニーズが高い食事の内容や技術特性を考慮し、まずはスプーンの開発および販売を行なうこととなった。

サイズは約250×38×25mm(幅×奥行×高さ)、重さは約60g(電池含まず)。電源はリチウム電池(CR2)。ペースメーカー等の医用電気機器を装着している人、未成年、妊娠中や妊娠をしている可能性がある人などは使用できない。

販売は、申込数が販売台数を上回る場合に抽選となる。申込期間は5月20日から6月2日で、発送予定時期は6月中旬。6月以降も販売を予定している。

ハンズでは6月1日と2日に、新宿店6階「HANDS DO」コーナーで先行体験会を実施する。開発者の話を聞きながら、エレキソルト スプーンで減塩メニューを食べてみて、効果を体験できる。参加費は無料、要予約。

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