知床観光船沈没事故で損害賠償請求 乗客家族ら7月に提訴へ

2年前に道東の知床半島沖で起きた観光船事故で、被害者家族らが7月に札幌地裁へ提訴する方針であることが明らかになりました。 

被害者弁護団によりますと、原告は沈没した観光船「カズワン」の乗客14人の家族ら29人で、運航会社と桂田精一社長を相手取り、7月3日に提訴を予定しています。関係者によりますと、損害賠償の請求額は総額およそ14億円ということです。 

弁護団の山田広代表は「桂田氏から家族に対する真摯(しんし)な謝罪もなく、刑事事件の立件もなされていない状況にあり、このままでは事件が風化してしまうばかりではないかとの疑念を抱いている。被害者ご家族の救済を図るとともに、今後の再発防止を社会に訴えかけるための誓いの裁判にしたい」とのコメントを発表しました。

 事故では乗員乗客20人が死亡し、現在も乗客6人が行方不明となっています。

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