欧州リーグ最終節をゴールで締めた日本人選手たち! 堂安の通算7点目ヘッドに「完璧な位置取り」、古橋亨梧の技あり弾には「相変わらず正確」と現地メディア

欧州各国リーグの多くはすでに覇権争いが決着し、間もなく全日程を終えようとしているが、5月18日にはブンデスリーガ、スコットランド・プレミアシップが最終節を迎えている。

この2つのリーグで、2人の日本人選手が今季ラストマッチでゴールを記録。ひとりはフライブルクの堂安律で、ウニオン・ベルリンとのアウェーマッチ、0-1で迎えた85分にヴィンチェンツォ・グリフォの左サイドからのクロスにタイミング良くゴール前に飛び込み、前節ハイデンハイム戦同様に頭でゴールネットを揺らした。

逆転での降格圏脱出に向けて執念を見せたウニオンに後半アディショナルタイムに決勝ゴールを許し、今季限りで退任するクリスティアン・シュトライヒ監督に勝点をプレゼントすることはできなかったが、堂安自身は今季7点目に到達。ブンデスリーガにおける自身の記録を更新している。
試合後、自身のSNSで「ありがとう監督。大きな尊敬を込めて」と去り行く指揮官への感謝を示した背番号42に対する現地メディアの報道を見ると、日刊紙『BILD』は「グリフォの柔らかいクロスを受け、日本人選手はロビン・ゴセンスの背後から抜け出し、約6メートルの距離からヘディングで右隅にボールを沈めた」と、ゴールの場面を伝えた。

スポーツ専門サイト『SPORTSCHAU』は「堂安がゴセンスを驚かせ、ウニオンにショックを与えた」、ニュースメディア『t-online』は「カウンターから、左のクロスに対して堂安が完璧な位置取りを見せて右隅にヘッド弾を決めた」、フライブルクの地元紙『Badische Zeitung』は「ウニオンの先制から少し後、堂安が同点ゴールでベルリンに衝撃をもたらした」と、それぞれ報じている。 一方、スコットランドでは前節で3連覇を決めたセルティックの古橋亨梧が、セント・ミレン戦でチームの2点目をゲット。2度先手を取られた状態からの逆転勝利(3-2)のきっかけとなる同点弾を37分、旗手怜央の右サイドからのクロスを、ダイレクトで合わせて相手GKと右ゴールポストの狭い隙間を射抜くという難易度の高い一撃で決めてみせた。

自身のSNSではゴール場面の画像を公開しながらも、5月25日に控えるレンジャーズとのスコティッシュカップ決勝に気持ちを切り替えていることを窺わせた古橋。今季はリーグランキング7位(セルティック内ではマット・オライリーの18得点に次ぐ2位)となる14得点(5アシスト)という成績を残している。

彼の今季リーグラストゴールについて、英国公共放送『BBC』は「セント・ミレンに再び勝ち越しを許した後、セルティックは全力を尽くす必要があったが、いつも頼りになるキョウゴと旗手がやってくれた。キョウゴが右サイドに旗手を走らせ、最終的にクロスを受けてゴールを決めた」と振り返った。
サッカー専門サイト『Football Insider』は、10点満点の採点でチーム2番目タイの「7」を与え、「ニアポストに向かって賢く走り込み、クロスを受けて見事にゴールを決めた。フィジカルの強い相手CBと対戦するのには苦労し、デュエルの勝率は50%に止まったものの、シュートは相変わらず正確で、その全てが枠内に飛んだ」と、寸評もポジティブな内容となっている。

そして地元グラスゴーの総合メディア『Glasgow World』も、「オライリーが先制ゴールを決めるのを上手くサポートし、その後に自らも得点を挙げた。素晴らしいクロスは、アシストに繋がってしかるべきだった。1時間(65分に交代)のプレーは、彼の絶好調時に近いパフォーマンスだった」と称賛し、こちらはオライリーと並んでチーム最高採点となる「8」とした。

なお、スコットランドでは他に、ハーツ(3位確定)の田川亨介がレンジャーズ戦の後半アディショナルタイムに今季2点目を記録。難しい浮き球をダイレクトで叩くというゴラッソは、強敵相手に3-3の引き分けに持ち込むという価値のあるものとなっている。

構成●THE DIGEST編集部

© 日本スポーツ企画出版社