福島県広野町のふたば未来学園中・高は20日、小泉進次郎元環境相を招き、理想のリーダー像を考える授業を行った。小泉氏は生徒と対話しながら、自身の歩みを通じて感じたリーダーの在り方や求められる資質などを語った。
同校は「変革者たれ」を建学の精神とし、時代を切り開く人と対話する独自の「リーダー学」をカリキュラムに組んでいる。本年度第1回の講師は、学園発足時から「ふたばの教育復興応援団」の一員である小泉氏が務めた。
中学2年生約60人が参加。哲学対話と題した授業では、生徒が考えた「自己決定した道に正解はあるのか」のテーマで議論。複数の生徒が同校への入学やスポーツ、趣味など、これまでの選択が正解か不正解だったかを発表した。
小泉氏は生徒から「正解、不正解はない」「自己決定にこそ意味がある」との考えを引き出した上で、「人生はうまくいかないことが多い。間違っても乗り越えることもできる。結局は選んだ道で頑張ることが大事だ」とまとめた。
授業を受けた中野和奏(わかな)さん(13)は「自己決定までのプロセスが大事だと思った。人生にとって、悩むことや考えることが重要だ」と振り返った。