病院内の保育施設を開放へ 待機児童解消に向け神奈川県が方針

 県は13日、待機児童解消に向け県立病院の院内保育施設を地域に開放する方針を明らかにした。第1弾として、県立精神医療センター(横浜市港南区)で建て替え中の保育施設に、来年4月のオープンから地域の子どもを受け入れる。同日の県議会第3回定例会本会議で、公明党の高橋稔氏(横浜市港南区)の代表質問に黒岩祐治知事が答えた。

 高橋氏は、神奈川など都市部では用地や保育士確保の難しさがあるため、定員に余裕のある企業内や病院内などの既存保育施設の有効活用が大事と指摘。県立病院機構が運営する県立病院の4保育施設の開放を求めた。

 黒岩知事は院内保育施設について「医師、看護師を確保するのに欠かせない施設」とした上で、「地域に開放することは、待機児童解消に貢献できる有意義な取り組み。地域との交流の機会が増え、病院に対する理解や信頼感が高まる」との考えを示した。今後、受け入れ枠、保育料の設定などを検討し、実現していく。

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