「希望につながる施設に」 やまゆり園建て替え、家族会歓迎

 県が相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」の建て替えを正式決定したことを受け、同園入所者の家族会「みどり会」は24日、「地域と知的障害者の希望につながる施設にしていきたい」と、黒岩祐治知事の決断を歓迎するコメントを発表した。

 大月和真会長名で発表したコメントは、知事への謝辞を述べた上で「園は今後50年、100年と続いていく重度の知的障害のある人たちのかけがえのない暮らしの場」と強調。障害者19人が命を奪われた現場は「いかに改修しても忌まわしい事件の影を消し去ることはできない」としながらも、「園が立派に再生していくことを見届けていく」との考えを示した。

 県によると、建て替えは事件が起きた居住棟2棟と管理棟が対象。総工費は60億〜80億円で、2019〜20年度に工事を行う予定。家族会と園を運営する「かながわ共同会」は、(1)津久井での建て替え(2)建て替えまでの安定した生活環境の早期整備−を求めていた。

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