スクエアダンス68年 「鎌倉ビーチ&スターズ」、文科省から優良団体表彰

 カントリーミュージックに乗って8人一組で踊るスクエアダンス。愛好者でつくる「鎌倉ビーチ&スターズ」が、文部科学省から生涯スポーツ優良団体として表彰された。手軽だが、頭も使う独特なダンスを地域で地道に普及させてきた。

 フロアには8人グループの輪が5〜6個。音楽に合わせ、8人の中で円を描くように動きながらペアを作ったり、ステップを踏んだり、輪を崩して4人ずつで2列になったり…。

 鎌倉市民を中心に30〜70代の約170人が所属する。結成は1948年。一般社団法人日本スクエアダンス協会に属する団体では最古参だ。20年ほど前から会長を務める田島治さん(66)は「次の動きが決まっていないのが楽しい」と語る。

 スクエアダンスは、指示を出す「コーラー」によってその場で動きがつくり出される。指導者の資格を持つ田島さんが英単語でコール(指示)すると、フロアにいた40人ほどが一斉に同じ動きをした。

 「先が予測できないからコールに耳を澄ませ、全身を使って瞬時に動かないといけない」と田島さん。コーラーの魅力は「1人の指示で、多いときは千人以上が一斉に動く。それが気持ちいい」と目を輝かせる。

 地域でのスポーツの普及や発展、振興に寄与したとして県教育委員会から推薦され、文科省から表彰を受けた。「68年間活動を途切れさせず、鎌倉で地道にやってきたことが評価されたのではないか。非常に名誉なこと」と田島さんらは喜ぶ。

 課題はスクエアダンスの知名度が低いこと。頭と体を使って手軽に楽しめる良さを伝え、裾野を広げていきたいという。同団体への問い合わせは田島さん電話0467(43)5681。

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