海洋科学高「地域の核」に 横須賀、三浦市と連携強化

 県立海洋科学高校(横須賀市長坂)は20日、横須賀、三浦両市と連携を強化する協定を結んだ。海洋教育など両市との協力関係をさらに進め、地産地消などにも取り組み、同校の持つマンパワーや施設を活用して地域の核となる学校づくりを目指す。

 三浦市内の子どもたちが同校の実習船に体験乗船するイベントで生徒が案内役を務めたり、横須賀市内に民泊する修学旅行生向けのパンフレットを生徒が制作したりと、同校はこれまでも両市と連携してきた。協定締結を受け、今後は海洋の専門知識を持つ同校教員による出前授業や、マグロやキャベツなど三浦半島特産の素材を使った同校生徒による商品開発、民泊する修学旅行生の同校施設の見学などを企画している。

 同日行われた締結式には、吉田雄人横須賀市長や吉田英男三浦市長らが出席。校長は「今後は地域の中で生きていく生徒を育てるため、シチズンシップの醸成に力を入れていきたい」とあいさつした。

 また、生徒が地元の特産品を使って開発した「マグロ大根」と「サバのロールキャベツ」の缶詰2品が発表され、両市長らが試食した。缶詰は来月3日に開かれる同校の学園祭で販売。今後は両市の後押しを受け、観光施設などでの取り扱いも目指していく。

 開発に携わった同校3年の生徒(18)は「生徒手作りの味を知ってほしい。地産地消にもなり、土産などで買ってもらえるとうれしい」と話していた。

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