4連覇伊調選手が指南役 五輪テーマにシンポ

 五輪とパラリンピックをテーマにしたシンポジウムが27日、専修大生田キャンパス(川崎市多摩区)で開かれた。リオデジャネイロ五輪で4連覇した女子レスリングの伊調馨選手らが登場し、2020年東京五輪・パラリンピックの課題を考えた。同大スポーツ研究所の主催。

 シンポには、リオパラリンピック走り幅跳び銀メダリストの山本篤選手、ともに元五輪選手の鈴木大地スポーツ庁長官と馳浩前文部科学相が登場。日本が史上最多のメダルを獲得したリオ五輪を振り返った。

 伊調選手は女子レスリングが採用された04年アテネ五輪と比べ、「練習場を作ってくれたり、マッサージが受けられたり、今はサポートが充実している。そのおかげでメダルが取れた」と感謝。山本選手も「リオでは生中継があり、現地でも多くの観客が応援してくれた」とパラリンピックの盛り上がりを喜んだ。

 一方で、両選手とも各国の競技レベルの向上を強調。馳前文科相は「トップアスリートには今後、指導者としてのトレーニングもしてほしい。学術的な知識を学ぶことも大切」とし、鈴木長官は「競技の楽しさを教えてくれた先生など、いろんな影響を受けて選手は育つ。そのことを選手も周囲も理解し、評価していかなければ」と述べた。

© 株式会社神奈川新聞社