心臓手術体験、真剣に こども医療センター

 横浜市南区六ツ川の県立こども医療センターで30日、子どもらを対象にした心臓病や心臓手術に関する体験型のイベントが開かれた。親子連れら400人でにぎわった。

 こども医療センターの医師らの指導で行われた手術体験では子どもらが真剣な表情で縫合糸と針を使い、ブタの心臓を縫い合わせた。4年前に心臓の手術を受けた児童(9)=伊勢原市=は昨年に続いての参加。「昨年より少しうまくなった。将来は医師になりたい」と笑顔をみせていた。

 病気の早期発見につながる超音波検査を体験できるブースでは、参加者自身の心臓の断面図が画面に映し出され、興味深そうに見入っていた。人工心肺や人工弁なども分かりやすく紹介され、患者や患者家族を支援する団体のブースも並んだ。調剤体験のコーナーも人気を集めていた。

 同イベントは患者、患者家族や地域の人に心臓手術などの内容を理解してもらおうと年に1、2回、開かれている。18回目の今回は実際に使われている手術室の見学会も初めて開かれた。参加者は手術台で横になり、ライトを浴びて、手術前の緊張感を味わっていた。

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