【MLBプレーオフ】カーショーが前田健太も称賛 ド軍救援陣の“救世主”に「アメージングだよ」

地区シリーズから計5試合に登板し、無安打無失点に抑え続けている日本人右腕の働きぶりを、絶対的エースのクレイトン・カーショー投手も「アメージングだよ」と賞賛している。ESPN電子版が報じている。

美酒を浴びせられるドジャース・前田健太【写真:Getty Images】

PSは5試合に投げ、打者15人を無安打無四球無失点

 ドジャースが長らく遠ざかっていたワールドシリーズ(WS)進出を決めた。19日(日本時間20日)、カブスとのリーグ優勝決定シリーズ第5戦に11-1と圧勝。対戦成績4勝1敗で1988年以来22度目のリーグ制覇を果たした。今季ポストシーズン(PS)から救援として大車輪の活躍を見せる前田健太投手は、この日も7回から2番手として登板。わずか10球で3者凡退に仕留める完璧リリーフで勝利のリレーをつないだ。地区シリーズから計5試合に登板し、無安打無失点に抑え続けている日本人右腕の働きぶりを、絶対的エースのクレイトン・カーショー投手も「アメージングだよ」と賞賛している。ESPN電子版が報じている。

 ポストシーズンで先発から救援に配置換えとなった前田の目覚ましい活躍は、野球の母国アメリカに大きな衝撃を与えている。地区シリーズから5試合に登板。5イニングで打者15人を無安打無四球7奪三振無失点。圧倒的なパフォーマンスに、指揮を揮うロバーツ監督ですら「最大の驚き」と目を丸くするほどだ。

 今季両リーグ最高勝率を誇るドジャースが、最大の懸念としていたのがブルペンだった。今季は42度のセーブ機会のうち41回に成功した絶対的守護神ケンリー・ジャンセンを擁するものの、先発投手からジャンセンにつなぐ中継ぎが安定せず。記事では、9月に突如チームを襲った17戦16敗という泥沼に触れ、「チーム全体が崩壊していたが、ブルペンは責任の一端を背負った」と指摘している。

 黒星が続いた時期は、ジャンセンを除くリリーフ陣が総崩れで救援防御率は5.40と悪化。中でも、この17試合は防御率11.57と炎上したセットアッパーのペドロ・バエスは、リーグ優勝決定シリーズでメンバーを外れた。それに代わって緊急結成されたのが、トニー・シングラーニ、トニー・ワトソン、ブランドン・モロー、そして前田の完璧リリーフ陣。4投手は今季PSで合わせて23イニングを連続無失点とする、パーフェクト救援を続ける。

ロバーツ監督「ケンタは偉大な仕事をし続けている」

 特に、不慣れな救援という役割で、十分過ぎる結果を残す前田にはファンやメディアから称賛の声が寄せられることはもちろん、ロバーツ監督も「ケンタは偉大な仕事をし続けている」と大絶賛。チームリーダーでもあるカーショーは「ケンタ、彼の仕事ぶりはアメージングだよ」と脱帽しているという。

 リーグ優勝決定シリーズでクリス・テイラー内野手とともにMVPに輝いた主砲ジャスティン・ターナー内野手も「ケンタは1年中先発として仕事をしていたのに、ブルペンへの配置転換を頼まれた。このクラブハウスにいる誰もが、勝負どころの8回にケンタが登板するなんて思わなかっただろう。でも、彼は信じられないような仕事をやってのけているんだ」と讃えている。

 ドジャース救援陣に封殺された昨季覇者カブスのジョー・マドン監督も「彼らは本当に良かった。勝負どころで我々を抑えていた。間違いない」と、鉄壁ぶりを認めていた。

 短期決戦で強さを発揮し、ブルペンに欠かせない戦力となった前田。ワールドシリーズでも変わらぬ活躍で、悲願の世界一を手に入れたい。(Full-Count編集部)

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