【MLB】“ジーター改革“に「ヒゲ禁止令」は含まれず!? 「生やしてもいいのだ」

デレク・ジーター氏【写真:Getty Images】

現役時代にはヒゲ禁止のヤンキースでプレーも「自分には全く影響なかった」

 新オーナーに就任したデレク・ジーター氏のもとでチーム再建に取り組んでいるマーリンズが、ヒゲを生やすことを“容認”すると地元メディアが伝えている。マーリンズでは、前オーナーのジェフリー・ローリア氏が2016年に「ヒゲ禁止令」を出したが、2017年は解禁。ヒゲと長髪が禁止されているヤンキースの“顔”だったジーター氏が来たことで、再び「禁止例」が出される可能性もあると見られていたようだが、主力の大量放出などで波紋を広げている新オーナーは「許可」することを明かしたという。ただし、条件付きで…。

 現役時代には短髪、ツルツルの顔を維持し、まさに理想の「ヤンキー」像を体現していたジーター氏。ただ、新天地ではヤンキースと同じ“規則“を求めることはないようだ。地元紙「サンセンチネル」は「マーリンズの選手たちは身なりの整ったヒゲを生やしてもいいのだ」とのタイトルで記事を掲載。「マイアミ・マーリンズは今シーズン、顎ヒゲと口ヒゲを生やすことを許可されている、とCEO(最高経営責任者)のジーターは火曜日に発言した」と伝えている。

 記事によると、地元メディアの取材に応じたジーター氏はヒゲを容認した上で「身なりがきちんとした範囲でね」と強調したという。ガイドラインは昨年よりは少し厳しくなるものの、2016年のマーリンズで採用されていたような厳しい「ヒゲ禁止」とはならないようだ。

 ジーターが所属していたヤンキースにも、厳格な「ドレスコード」がある。これはマーリンズのような1年限りのものではなく、1970年代にオーナーに就任した故ジョージ・スタンブレナーが定めたもの。名門球団の伝統の1つとなっている。ただ、これがマーリンズで1年限定で導入されたときには、問題もあったという。

ジーター氏が求める自覚「プロフェッショナルな身だしなみでいてほしい」

 記事では、ヤンキース時代に「ドレスコード」ギリギリだったドン・マッティングリー監督が昨年、「正直言うと、2016年には選手たちと口論が絶えなかったんだ。最も大事なのは選手が準備することだと話したんだ」と語っていたことを紹介。その上で「そして今、ジーターはそれを再び引っ張り出すことになるが、彼の選手たちは自身の現役時代よりも多くの表情に関する自由度が与えられることになる」としている。

「ヤンキースには『口ひげオンリー』という悪名高さで知られるほど厳しい方針があるのだ。そして、ジーターは彼のキャリアを通じてきれいに(ヒゲが)整っているのである」

 本人がしっかり守っていたからこそ、「ヒゲ禁止」が復活するのではないか。恐れていた選手もいたかもしれないが、杞憂に終わりそうだ。ただ、記事によると、人格者としても知られるジーター氏は、あくまでプロとしての自覚は求めている。

「周りの人にはプロフェッショナルな身だしなみでいてほしいんだ。見た目がプロフェッショナルな人は、行動もプロフェッショナルになるからね」

「ヤンキースでのことは知っているよ。もちろんね。自分たち(選手)は口ひげを除いたヒゲを生やすことを許されていなかったんだ。自分には全く影響がないことだったけどね。だけど、選手たちは一人の人間であり、それぞれ個性を持っているから、選手自身や家族、そしてこのチームを表現できるものを見せてほしんだ。プロフェッショナルな作法でね」

 見た目、振る舞い、グラウンドで勝利に貢献するプレー。主力の大量放出で批判を浴びるジーター氏は、若返るマーリンズの選手たちにグラウンド内外でプロとして振る舞うことを望んでいるようだ。

(Full-Count編集部)

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