パと真逆…順位変動多く巨人、中日にもチャンス大? セ6球団の交流戦傾向

広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】

パ・リーグとは対照的に、毎年大きく順位が入れ替わるセ・リーグ

 プロ野球界は29日から、「日本生命セ・パ交流戦 2018」がスタートする。普段対戦することのない両リーグを代表する選手たちの対戦や、指名打者制の有無により、パ・リーグの投手が打席に立ったり、普段と違う状況での各監督たちの選手起用であったりと、楽しみな部分がたくさんある。

 異なるリーグ同士が対戦するとあって、それぞれのリーグでの順位にも大きく関わってくるのだが、果たして交流戦でどれだけリーグ内での順位変動が起こるのか。過去3年間を振り返ってみると、少し意外な傾向が見えてくる。

 今回はセ・リーグ編として、2015年から2017年の3年間、交流戦開始前と終了後の順位を見ていこう。

○2017年
交流戦前
1 広島(29勝19敗1分 .604)
2 阪神(27勝19敗0分 .587 1.0差)
3 巨人(23勝24敗0分 .489 5.5差)
4 DeNA(22勝24敗2分 .478 6.0差)
5 ヤクルト(20勝27敗0分 .426 8.5差)
6 中日(19勝27敗3分 .414 9.0差)

交流戦後と最終順位
→1 広島(41勝25敗1分 .621)リーグ優勝
→2 阪神(37勝27敗0分 .578 3.0差)2位
↑3 DeNA(31勝33敗 .484 9.0差)3位
↓4 巨人(29勝36敗0分 .446 11.5差)4位
↑5 中日(28勝36敗3分 .438 12.0差)5位
↓ヤクルト(25勝39敗1分 .391 15.0差)6位

○2016年
交流戦前
1 広島(29勝23敗1分 .558)
2 中日(25勝24敗3分 .510 2.5差)
3 阪神(25勝25敗3分 .500 3.0差)
4 DeNA(24勝25敗3分 .490 3.5差)
5 巨人(23勝24敗3分 .489 3.5差)
6 ヤクルト(24勝29敗1分 .453 5.5差)

交流戦後と最終順位
→1 広島(40勝29敗2分 .580)リーグ優勝
↑2 巨人(32勝33敗3分 .492 6.0差) 2位
↓3 中日(32勝35敗3分 .478 7.0差)6位
↓4 阪神(32勝36敗3分 .471 7.5差)4位
↓5 DeNA(31勝36敗3分 .463 8.0差)3位
→6 ヤクルト(30勝41敗1分 .423 11.0差)5位

2015年のDeNAは貯金10から、一気に借金1に転落

2015年
交流戦前
1 DeNA(29勝19敗0分 .604)
2 巨人(27勝21敗0分 .563 2.0差)
3 中日(23勝25敗0分 .479 6.0差)
4 ヤクルト(22勝25敗0分 .468 6.5差)
5 阪神(21勝25敗0分 .457 7.0差)
6 広島(19勝26敗0分 .422 8.5差)

交流戦後と最終順位
↑1 巨人(34勝32敗0分 .515)2位
↓2 DeNA(32勝33敗1分 .492 1.5差)6位
↑3 阪神(31勝33敗0分 .484 2.0差)3位
→4 ヤクルト(30勝34敗1分 .469 3.0差)リーグ優勝
↓5 中日(30勝35敗1分 .461 3.5差)5位
→6 広島(28勝35敗0分 .444 4.5差)4位

 パ・リーグではほとんど順位変動が起きていないのだが、見てみると、セ・リーグの順位は毎年大きく動いている。2017年は1、2位は不動だったが、下位4チームが変動。2016年は首位と最下位が変わらず中位の4球団が入れ替わった。2015年は上位3球団が変わり、交流戦前5位だった阪神が、Aクラスの3位に浮上している。

 8年連続でパ・リーグに勝ち越しを許しているセ・リーグ。セの6球団は、パ・リーグ球団に苦戦を強いられている。今季もそうなるかは分からないが、この交流戦で大きく白星を積み重ねることが出来ると、大きく順位をアップさせる、または下位との差を大きく広げることが出来そうだ。

○2018年
1 広島(27勝17敗1分 .614)
2 阪神(23勝21敗0分 .523 4.0差)
3 DeNA(21勝21敗2分 .500 5.0差)
4 巨人(22勝23敗1分 .489 5.5差)
5 中日(22勝24敗1分 .478 6.0差)
6 ヤクルト(17勝26敗1分 .395 9.5差)

 今季のセ・リーグはここまで広島が首位に立ち、阪神、DeNAと続く。5位の中日も借金2、首位との差は6ゲームとなっており、どのチームにも上位浮上の可能性がある。交流戦の出来如何では、3週間後、大きく順位が変わっていることもありそうだ。

(Full-Count編集部)

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