夜行バス長崎―名古屋線が廃止に 利用者減、来月末で

 長崎自動車(長崎県長崎市)は18日、名鉄バス(名古屋市)と共同運行している長崎-名古屋間の夜行高速バス路線を11月30日までで廃止すると発表した。利用者減少や燃料費高騰などで今後の収支改善が見込めないためとしている。

 同路線は1989年9月に運行開始。バスの名称は「グラバー号」で、両社が1日1便ずつ運行し、11時間40分で両市を結ぶ。

 長崎自動車によると、同路線の採算ラインの利用者数は1便当たり17~18人。しかし、ここ数年は格安航空会社(LCC)の就航や新幹線の整備などで利用者が少なくなり、2017年の平均人員は15・8人にまで減少した。2018年は14・9人にまで落ち込む見通しとなっており、長崎自動車は「運行を維持することが困難になった」としている。

 また、長崎自動車は近鉄バス(大阪府東大阪市)と共同運行している長崎-大阪・京都線からも11月末で撤退。今後は近鉄バスの単独運行となり、長崎県内事業者が運行する夜行高速バスは姿を消すという。

長崎自動車と名鉄バスが長崎―名古屋間で共同運行するグラバー号(長崎自動車提供)

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