ブルージェイズが故ハラデイ氏の息子をドラフト指名

日本時間6月6日、2019年のドラフトは3日目(最終日)を迎えた。ブルージェイズは32巡目で故ロイ・ハラデイ氏の息子である高校生右腕のブレイデン・ハラデイを指名。ブレイデンは大学進学の意思を固めているため、入団の可能性はゼロに等しいが、ロイの殿堂入り式典をおよそ1ヶ月後に控えたタイミングでの心温まる出来事となった。

ブルージェイズのロス・アトキンスGMは、ブレイデンを指名したことについて「我々はハラデイの家族のことをよく知っているし、息子であるブレイデンのこともよく知っている。彼らと時間を共有してきたからね」とコメント。「彼はペンシルベニア州立大学へ進学することになる。彼をドラフトで指名できて良かったよ」とブレイデンの大学進学の意思を理解したうえでの指名だったことを明らかにした。

ブレイデンは32巡目で指名されたが、「32」というのはロイがブルージェイズ時代に背負っていた背番号である。2017年11月の飛行機事故でロイが命を落としたあと、ブルージェイズは2018年に「32」を永久欠番とすることを決めたが、指名巡も含め、球団史に残る名投手だったロイ、そしてその息子であるブレイデンに対して出来る限りの敬意を払った結果の、今回のドラフト指名となった。

ドラフト指名を受けたあと、ブレイデンは「32巡目で僕を指名してくれたブルージェイズに感謝します。大変光栄です。僕がペンシルベニア州立大学へ進学することについては(ブルージェイズとの間で)相互の理解があります。大学でより良い選手、より良い人間に成長したいと思っています。僕を支えてくれている人たちに感謝します」とツイート。ブルージェイズは大学進学後も引き続きブレイデンの動向を追いかける方針だ。

ロイはブルージェイズでの12シーズンで148勝、防御率3.43をマークし、メジャー6年目の2003年にはサイ・ヤング賞を受賞。大学で成長したブレイデンが父と同じブルージェイズのユニフォームを着てメジャーのマウンドに立つ日が、いつかやってくるかもしれない。

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