ホークス2010年代は優良助っ人がズラリ! 来日14連勝バンデンにMVPサファテ

ソフトバンクのグラシアル、デスパイネ、モイネロ(左から)【写真:藤浦一都】

サファテは17年にNPB新記録の54セーブ、バンデンハークは来日14連勝

 2019年シーズンのプロ野球が幕を閉じ、2010年代は今年で一区切りとなった。ここでは10年間で活躍したソフトバンクの主な助っ人外国人選手を見ていこう。

○ブライアン・ファルケンボーグ投手

 2009年にパドレスから加入。1年目から46試合で防御率1.74と安定感を見せると、2年目の2010年は60試合で3勝2敗、1セーブ39ホールド、防御率1.02の圧倒的成績で最優秀中継ぎ投手に輝いた。2011年はクローザーも務めて19セーブ20ホールド。2012、13年は故障離脱も多く、2年間で5ホールド23セーブにとどまった。2014年は楽天で20セーブを挙げた。

○DJ・ホールトン投手

 2008年にドジャースから加入。1年目途中から先発に配置転換され、2年目の2009年に11勝を挙げた。2010年は故障離脱もあり8勝に終わったが、2011年には19勝6敗、防御率2.19の大活躍で最多勝を獲得した。2012年から巨人で2年間プレーし、2014年に韓国プロ野球(KBO)KIAで引退。現在はオリックスの駐米スカウトを務める。

○デニス・サファテ投手

 2011年にオリオールズから広島に加入。西武を経て、2014年にソフトバンクに入団した。1年目から守護神として37セーブを挙げると、2015年からは3年連続で最多セーブ。2017年にはNPB新記録となる54セーブを記録してMVP、日本シリーズMVPを独占。“キング・オブ・クローザー”と称された。昨年4月に右股関節の手術を受けて以降は登板なし。来季の残留も決まっており、復活を目指す。

○リック・バンデンハーク投手

 2014年に韓国プロ野球(KBO)サムスンで最優秀防御率、最多奪三振の2冠に輝き、2015年に加入した。1年目は6月に1軍昇格すると、15先発で9勝0敗、防御率2.52と無敗。2016年は記録を14連勝まで伸ばしたが故障離脱もあり、13先発で7勝に終わった。2017年からはローテーションを守って2年連続2桁勝利。今季は腰痛の影響などで2勝0敗に終わったが、ポストシーズンではローテーションの一角として日本一に貢献した。来季の残留も決まっており、来日6年目のシーズンとなる。

デスパイネ、グラシアルらキューバ助っ人が大活躍した

○アルフレド・デスパイネ外野手

 2014年途中にキューバからロッテに加入し、2017年にソフトバンクに移籍した。1年目から打率.262、35本塁打、103打点で本塁打、打点の2冠でベストナイン輝くと、昨季は29本塁打、今季は36本塁打で2度目のベストナインと主砲として活躍。来季の去就はキューバ政府と交渉中。

○リバン・モイネロ投手

 2017年途中にキューバから育成契約で加入。6月に支配下登録されると34試合に登板し、15ホールド、防御率2.52の好成績を残した。昨季は49試合で13ホールド、防御率4.53とやや悪化したが、今季は60試合で34ホールド、防御率1.52とブレーク。12月に24歳を迎えたばかりと若く、来季の残留も決定している。

○ジュリスベル・グラシアル外野手

 昨季、キューバから加入。左手薬指の骨折で離脱はありながら54試合で打率.292、9本塁打と実力の片鱗を見せると、今季は球宴に選出されるなどブレーク。キューバ代表としてパンアメリカン競技大会に出場するため約1か月間離脱したものの、103試合の出場で打率.319、28本塁打、68打点の成績。日本シリーズでは4試合で3本塁打、6打点の大活躍でMVPに輝き、日本一に貢献した。来季の去就はキューバ政府と交渉中。

 ファルケンボーグ、サファテの活躍でブルペンの安定感があった2010代となった。2017年以降はデスパイネ、モイネロ、グラシアルと強力なキューバ勢が加入し、3年連続日本一の原動力となった。

 来季に向けては、バンデンハーク、モイネロ、サファテ、スチュワート、コラスが残留。新たにウラディミール・バレンティン外野手、メジャー54勝のマット・ムーア投手を獲得し、デスパイネとグラシアルが残留すれば充実の9人体制となる。(Full-Count編集部)

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