【MLB】筒香嘉智、指揮官ノック受け三塁デビューへ準備着々 「やっぱり内野は楽しい」

守備練習で三塁に就いたレイズ・筒香嘉智【写真:木崎英夫】

24日のヤンキース戦は「5番・三塁」で先発の予定、キャッシュ監督のノックに「びっくりしました」

 レイズの筒香嘉智選手が21日(日本時間22日)、2日ぶりの早出守備練習で三塁に就いた。途中からノッカーはキャッシュ監督に交代。トスされた球を強振するやり方で、左右に揺さぶられた35球の鋭い打球をさばいていった。

 リナレス三塁コーチがノックを中断し2度目の意見交換を終えると、見守っていたキャッシュ監督が右打席に立った。「びっくりしました、言われていなかったので」。面食らった筒香がさらに驚いたのは、これまでに経験したことのない方法だった。傍らからトスされたボールを監督が直々にノックバットで散らす。地を這う強いゴロで左右に揺さぶられた。しかし、痛烈な打球が襲いかかる三塁手にとってはうってつけの練習で、筒香は歓迎した。

「ああいう速いのを今日キャッシュが打ってくれましたけど、日本でない練習なんで、面白いと思います。ぼちぼち入れていこうと。目が慣れたら大丈夫だと思います」

人工芝、天然芝とその種類によって刈り方も違うが「対応する形を早く確立したい」

 終了間際に、ベースより前で構える筒香が三塁線寄りの打球を逆シングルで好捕すると、同監督の「ナイス!」の声が響き渡った。緩いゴロの処理を10分未満で終えた前回より13分も上回る、トータル20分の早出練習に、筒香は「やっぱり内野は楽しいですね、外野が楽しくないというわけじゃないですけど」と充実した表情を見せた。

 レイズの本拠地トロピカーナ・フィールドは山口俊投手(前巨人)が加入したブルージェイズのロジャーズ・センターと並んで人工芝を採用している。メジャーで圧倒的に多いのは内野に天然芝を敷き詰めた球場だが、その種類と刈り方もチームによって違う。選手の好不調や相性に応じてスタメンを組み替えるレイズで、外野に加えて一塁と三塁の内野を任される筒香にとって、敵地の芝を覚えていくことも求められる。

「イレギュラーも日本よりすると思うので。(投手の)ボールも動きますし。それに対応する形を早く確立したいです」

 オープン戦デビューが決まった23日(日本時間24日)のヤンキース戦は「5番・三塁」で先発の予定。天然芝の本拠地戦で、筒香が三塁でどんな動きを見せるのか。打撃と共に守備での適応力にも首脳陣の視線が集まる。(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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