円描き、腕前競う

 手書きで円を描き、正確さを競う円描き大会が24日、横浜市保土ケ谷区の横浜国立大で開かれた。世界大会と銘打ち、連携するタイの大学とインターネット電話で結んで開催。留学生も含め、子どもから大人まで計約70人が腕前を披露した。横浜国立大大学院環境情報研究院の主催。

 円描き大会は毎年11月に開催される恒例イベント。昨年の大会で10周年を迎えたのを記念し、世界大会を開いた。

 最初は3グループに分かれ、壁に映し出された画面にコンパスや定規を使わずに円を描くと、同大大学院の根上生也教授がプログラムしたコンピューターが瞬時に千点満点で採点。当初はゆがんで楕円(だえん)形になったり、始点と終点がつながらなかったりしていたが、回数を重ねると徐々に高得点が出るようになった。

 続いて各グループの最高得点獲得者が再度、円を描き、日本地区の優勝者を決定。最後はタイ会場と比較し、同会場の優勝者が923点で「世界チャンピオン」に輝いた。

 サイエンスナビゲーターの桜井進さんが円周率をめぐる歴史などを紹介し、「人類はずっと円周率に魅せられてきた」と円の奥深さを解説。数学オリンピックの金メダリストでジャズピアニストの中島さち子さんが演奏し、大会に花を添えた。

© 株式会社神奈川新聞社