昨季は巨人・陽岱鋼が“首位打者” 1打席に全てを懸ける「代打の切り札」【セ編】

巨人・陽岱鋼【写真:荒川祐史】

巨人の陽岱鋼は打率.394でセ・リーグ“首位打者”

プロ野球の開幕は6月19日に決定した。各チームは練習試合を行うなど実戦を再開し開幕に向け準備を進めている。ファンが心待ちにする“熱い試合”を生み出すのはレギュラー陣だけではない。ここでは昨シーズンの成績を元に勝負所で起用された代打に注目したい。まずはセ・リーグ編。

○2019年セ・リーグ 代打成績上位10傑(15打数以上)

1 陽岱鋼(巨) 36試合 打率.394 33打数13安打、0本塁打3打点
2 雄平(ヤ) 21試合 打率.350 20打数7安打、0本塁打3打点
3 佐野恵太(De) 37試合 打率.344 32打数11安打、2本塁打17打点
4 磯村嘉孝(広) 36試合 打率.323 31打数10安打、0本塁打5打点
5 荒木貴裕(ヤ) 68試合 打率.295 61打数18安打、1本塁打13打点
6 石川慎吾(巨) 38試合 打率.286 35打数10安打、2本塁打6打点
6 板倉将吾(広) 45試合 打率.286 42打数12安打、1本塁打6打点
8 中井大介(De) 34試合 打率.276 29打数8安打、1本塁打6打点
9 井領雅貴(中) 35試合 打率.273 33打数9安打、0本塁打2打点
10 高山俊(阪) 34試合 打率.267 30打数8安打、1本塁打5打点

抜群の勝負強さを発揮したのは巨人・陽岱鋼。昨季は怪我もあり110試合に出場し打率.274、57安打、4本塁打。それでも代打での打率.394は“首位打者”と圧巻の成績を残している。今季は一塁手としての起用の可能性もあるが、怪我さえなければ外野のレギュラーとしてもまだまだ期待できる。

DeNA・佐野は代打で打率.344、2本塁打17打点、阪神・中谷は打率.344、2本塁打5打点

規定打席に到達した打者でも好結果を残したのはヤクルト・雄平だ。シーズンでは131試合に出場し打率.273、12本塁打56打点をマーク。そんな中、代打でも打率.350をマーク。6月25日には36歳を迎えるベテランだが、まだまだ勝負強い打撃は健在だ。

DeNAの佐野は代打で打率.344、2本塁打17打点をマーク。プロ通算10本塁打のうち半分の5本は代打という勝負強さ。今季はメジャー移籍した筒香の後継者として主将に就任しチームの主力として期待される。広島・磯村は控え捕手だが打率.323を残し打撃で存在感を発揮した。

上記には登場しなかったが阪神・中谷はシーズンでは62試合に出場し打率.181(116打数21安打)、6本塁打19打点と結果を残せなかったが、代打で13試合に出場し打率.344(13打数5安打)、2本塁打5打点と大活躍。

誰もが多くの試合でグラウンドに立ち続ける“レギュラー”を目指している。だが、時にチームの勝敗を左右する1打席のチャンスに全てをかける選手たちにも注目してみてはどうだろうか?(Full-Count編集部)

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