【MLB】大谷翔平は「とにかくもっと投げること」 エ軍投手コーチが挙げた投手復活への課題

エンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

エンゼルス・キャラウェイ投手コーチ、大谷の右前腕負傷は「予期できるサインは全くなかった」

エンゼルスの大谷翔平投手が右屈曲回内筋群の損傷し、今季の残り試合は打者専念することに決まった。ミッキー・キャラウェイ投手コーチは8日(日本時間9日)の敵地レンジャーズ戦前にオンライン会見に応じ、チームが受けた衝撃を語ると同時に、今後のリハビリ予定や課題などを明かした。

インディアンス投手コーチ時代にサイ・ヤング賞を2度受賞したクルーバーら複数の投手を育て上げたキャラウェイ投手コーチ。そんな名投手コーチも大谷の異変には気づかなかったという。

「そのようなサインは全く見られなかった。プロトコルに従って、彼はとてもよくやっていた。打撃のこともあるし、大変だったと思うが、彼は本当によくやっていた。今回の(怪我の)ことを予期できるようなサインは全くなかった。とても残念な出来事だが、彼はいずれ回復するし、今は、マウンドで見ることは出来ないが、打席で見ることが出来るので、それは我々にとってプラスだ」

結果的にはわずか2登板で今季を終えたが、シーズン開幕前にはエース級の活躍が期待されていた。

「彼を失ったことは、とても大きな損失だ。とても、価値ある投手を失った。でもこういうことは起こる。克服するしかない。今の投手陣でそうできると信じている」

シーズンオフもリハビリ継続する見込み「自信を持って信じてやっていくしかない」

投球再開までは4~6週間。早ければ9月上旬にキャッチボールを始めるが、シーズンオフもリハビリを続行。来季へ二刀流復活へつなげる考えだ。

「4から6週間の期間の終わりに近づいてきたら、スローイングをし始めるかもしれない。その時点で、彼がどんな状態かによる。それに応じて、綿密なスローイングプログラムをつくることになるだろう。彼が、確実に健康を維持できるようなプログラムを。(シーズンオフにリハビリすることについては)今回の怪我の、タイミングや状況を考えると、多分そうなるだろう。今は、まだ綿密な計画は立ててない」

右前腕筋の損傷で右肘靭帯再損傷などの大きな故障でなかったのは救いだ。しかし、来季以降へ不安が消えたわけではない。キャラウェイ投手コーチは復活への課題を挙げた。

「彼とやってきたことは、素晴らしかったと思っている。自分たちがやっていることに自信を持って信じてやっていくしかない。それでも、残念ながらこういうことは、たまに起こってしまう。(来季へは)とにかく、もっと投げること。そして、打者、捕手、テクノロジーをつかって、フィードバックを得ることだ」

今季はコロナ禍で対外試合なしのままシーズンインした。プレシーズンから真剣勝負を繰り返し、投手・大谷の復活へつなげる考えだ。(Full-Count編集部)

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