DeNA佐野は87人中84番目指名… ドラフト下位からタイトル獲得に迫る選手たちは?

DeNA・佐野恵太【写真:荒川祐史】

DeNAの佐野は打率.339、122安打でリーグトップに立つ

新型コロナウイルス感染拡大の影響で3か月遅れで開幕した2020年のプロ野球もいよいよ終盤戦。各球団が90試合以上を消化し、シーズンも残り4分の1を切った。ここからはペナントレースと共に、各タイトルの行方にも注目が集まっていく。

一際大きな期待を抱かれるのは栄えあるドラフト1位で入団した選手たちだが、プロ入りしてからは指名順位は関係ないと言われる。現に、今季、セパ両リーグでタイトルを争っている選手たちの中にもドラフト4位以下の下位指名で入団した選手たちがいる。

・DeNA 佐野恵太(打率、安打)
2016年のドラフト9位で明大から入団した佐野。この年のドラフトでは支配下で87人が指名され、佐野の名前が呼ばれたのはその84番目だった。今季、開幕から4番を任されると、コンスタントに安打を放ち、ここまで打率.339、122安打は共にセ・リーグトップに立っている。

・巨人 戸郷翔征(勝利)
2018年のドラフト6位で聖心ウルスラ学園から巨人に入団した高卒2年目右腕。開幕からローテの一角を担い、ここまで8勝、防御率2.75をマークしている。勝利、防御率は先輩の菅野が独走しておりタイトル獲得は難しいが、勝利数ではリーグ3位タイと十二分の成績を残し、広島の森下暢仁投手と共に新人王の有力候補にあがる。

・中日 祖父江大輔(ホールド)
愛知高、愛知大、トヨタ自動車を経て2013年のドラフト5位で中日へ。今季は勝利の方程式の一角を担い、ここまでヤクルトの清水昇に次ぐリーグ2位の22ホールドをマークしている。防御率1.25も優秀な数字で、今や、中日リリーフ陣にはなくてはならない存在となっている。

・日本ハム 近藤健介(首位打者、出塁率)
2011年のドラフト4位で横浜高からプロ入りした。昨季は出塁率.422で自身初タイトルを獲得した。今季もその力は健在。ここまでの出塁率.467はリーグトップ、打率.334はオリックスの吉田正尚、ソフトバンクの柳田悠岐に次ぐリーグ3位。タイトル獲得が十分に狙える位置にいる。

オリックス・山本由伸【写真:荒川祐史】

オリックス山本は防御率、奪三振でリーグトップ、勝利でも3位につける

・ソフトバンク 周東佑京(盗塁)
東農大二高、東農大オホーツクを経て2017年の育成ドラフト2巡目でソフトバンクに入団したスピードスター。昨季、支配下契約を勝ち取ると、オフには侍ジャパンにも選出。今季はここまでリーグトップの30盗塁をマークし、初の盗塁王のタイトルを視界に捉える。

・オリックス 山本由伸(防御率、勝利、奪三振)
2016年のドラフト4位で都城高からオリックスへ。3年目の昨季は最優秀防御率のタイトルを獲得し、4年目の今季はさらに飛躍。ここまで防御率2.26、132奪三振はパ・リーグトップ。8勝は、楽天の涌井秀章、ロッテの美馬学に次ぐリーグ3位となっている。

・日本ハム 上沢直之(勝利)
2011年のドラフト6位で専大松戸高から日本ハムへ。昨年6月に負った左膝の骨折から復帰を果たすと、ここまでリーグ3位タイの8勝をマークしている。規定投球回には届いていないものの、防御率2.30もリーグ2位に相当する好成績だ。

・ロッテ 益田直也(セーブ)
市和歌山商、関西国際大を経て、2011年のドラフト4位でロッテに入団した益田。1年目に新人王、2年目には最多セーブのタイトルを獲得し、今季もここまでリーグトップの27セーブをマークする。2位のソフトバンク森唯斗とは2セーブ差と、熾烈な争いとなっている。

・西武 平良海馬(ホールド)
2017年のドラフト4位で八重山商工から西武に入団。最速160キロの剛球を武器に今季ブレークを果たした。勝利の方程式の一角を担い、ここまでリーグ2位の23ホールドをマーク。リーグトップに立つソフトバンクのモイネロが33ホールドと頭抜けており最優秀救援投手のタイトル獲得は厳しい状況だが、それでも素晴らしい成績を残している。(Full-Count編集部)

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