フィリピンで戦死の軍人ら追悼 佐世保・釜墓地で式典

供養塔に花を手向ける参列者=佐世保市、釜墓地

 終戦後の1949年、フィリピンの日本人収容所から引き揚げ船で佐世保に運ばれた軍人らの遺骨を埋葬する佐世保市江上町の釜墓地で18日、追悼式が開かれ、約50人が参列した。
 佐世保釜墓地戦歿(ぼつ)者護持会(宮内雪夫会長)と県、市でつくる実行委が主催し40回目。例年は県内外から遺族ら約400人が参列していたが、新型コロナウイルス感染防止のため昨年に続き規模を縮小した。
 釜墓地にはフィリピンで戦死し、引き揚げ船「ぼごた丸」で佐世保市浦頭港に運ばれた軍人や、引き揚げ途中に亡くなった人など計約6500人の遺骨を埋葬している。護持会は82年から死没者の遺族を捜しており、これまでに581人の身元が判明している。
 追悼式で宮内会長は「今後も追悼式が永続できるよう努力し、み霊やご遺族の願いに応える」とあいさつ。参列者が供養塔に花を手向けた。

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