男子ライフル 五輪代表決定持ち越し 松本(島原市出身)基準点届かず

立射で集中して標的を狙う松本(自衛隊)=味の素ナショナルトレーニングセンター(日本ライフル射撃協会提供)

 射撃の男子ライフル3姿勢東京五輪代表再選考会は14~16日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで行われ、松本崇志(自衛隊、島原市出身)ら出場3選手はいずれも、日本ライフル射撃協会が定めた基準点を超えられなかったため、代表選手の内定は23日の再々選考会に持ち越しとなった。
 男子ライフル3姿勢は、2019年11月のアジア選手権で日本勢最高となった松本が東京五輪代表に内定していた。20年3月に東京大会の1年延期が決まった後、日本協会が指定した記録会で基準点を超えることが代表維持の条件だったが、4月下旬までに行われた記録会で松本はクリアできず、再選考となった。
 今回の再選考会は、3日間各120発(膝射、伏射、立射各40発)を実施。120発3回のうち、最低得点の回を除いた2回の合計で1位となり、基準点(1176点)を1回でもクリアしていたら代表に内定していた。松本は合計2323点で2位。エアライフルで既に五輪代表を決めている岡田直也(ALSOK)が合計2343点で1位だった。

◎再々選考で巻き返しを

 一度は自らがつかんだ東京五輪切符を、再び争うことになった男子ライフル3姿勢の松本(自衛隊)。再選考会で代表復帰は決められなかったが、2位につけて望みをつないだ。37歳のベテランは「ずっと記録会が続いて精神的にきつい状態だった。今回は納得のいく内容ではなかったが、練習はしっかりやってきたつもり。代表権獲得への最低ラインはキープできた」と前向きに捉えた。
 23日の再々選考会も、今回と同じ3人が120発の1回勝負で競う。ここで、今回1位だった岡田(ALSOK)が16日にマークした1174点を上回ってトップの成績を出せば、代表権を取り戻せる。直前の17~21日に五輪会場となる東京・自衛隊朝霞訓練場で行われるテスト大会も出場予定で「五輪会場で気持ちをつくり直して頑張りたい」と巻き返しを誓っていた。

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