〈動画あり〉ごんぞ飛ばし世界選手権 3年分の思いも込めて 牧区 雨の中、放物線描く

 第13回ごんぞ飛ばし世界選手権(深山荘ファンクラブ主催)が19日、牧区原の牧ふれあい体験交流施設で開かれた。地域に伝わる生活用具であるごんぞ(わらぐつ)を飛ばし、飛距離を争った。コロナ禍での休止を挟み3年ぶりの実施となった今回は、区内外から23チームが出場した。

ごんぞを勢いよく飛ばし、飛距離を争った

◇23チーム参加 最長21メートル35
 選手たちは職場や友人、家族などで3人一組のチームで出場。仮装して出場するチームもあり、和気あいあいとした雰囲気で大会はスタート。日本やイギリス、アメリカなど8カ国の選手が出場し、「世界選手権」の名に恥じない国際色豊かな大会となった。イギリス出身のチャンバース・ハナさん(25)は「みんなと一緒にできて楽しい」と話した。

3年ぶりの大会に23チームが出場。選手の国籍は8カ国におよび、文字通りの「世界選手権」

 競技はチーム3人が3投ずつ行い、それぞれ最も良い記録の合計で競った。女性には4メートルのハンディキャップが与えられた。
 天候はあいにくの雨。雨天での大会は史上初めてという。ごんぞはぬれると重くなり、遠くへ飛ばしやすくなるため、好記録が期待される中で競技が行われた。
 ごんぞ選びや履き方、助走の有無など、遠くに飛ばすためにはさまざまな工夫が必要。ごんぞが大きく飛んだ際はチームメートだけでなく、他チームからも歓声。力みすぎて転倒してしまった際は、笑いと応援の声が上がった。
 優勝は地元牧区の太田大介さん(29)、西山穂乃香さん(30)、近藤大貴さん(27)による「牧村若もんしょ」。第7回大会以来の優勝となった。
 個人記録としても最長飛距離(21メートル35)となった近藤さんは「2年間大会がなく、たまっていた思いをぶつけたら優勝できた。失敗を恐れずに、思いっきり蹴ることが大切」と話した。西山さんは女性の最高記録で、「力を抜くことがうまく飛ばすこつ」と語った。チームリーダーの太田さんは「牧に人を呼ぶことができて良かった」と話した。
 上位の結果は次の通り。
 ▽総合順位(3人の合計) (1)牧村若もんしょ55メートル80(2)チームカワイ53メートル59(3)まきっこ探検隊50メートル68
     ◇
記事動画 

© 株式会社上越タイムス社