上越市は２０日、令和５年度当初予算案を発表した。市民生活全般に関わる一般会計予算は９４７億９３１４万円で、前年度当初比２９億８９２５万円、３・１％の減。目的別の特別会計と事業会計を合わせた予算総額は１８４４億６８９５万円で、同比１２億７７５２万円、０・７％の増。３月１日開会の市議会３月定例会に提案する。
一般会計の実質予算額（制度融資預託金と市債借換に伴う償還元金を除いた額）は９３１億３５３６万円で、前年度当初比２５億円余り増のプラス予算。歳入の根幹を占める市税収入は３２２億円で、同比１８億円増を見込む。うち法人市民税は大手製造業を中心に堅調な業績を見込み４億円増、固定資産税は償却資産の新規投資を見込み１０億円余りの増。
貯金の財政調整基金は当初予算編成時点で残高７２億円。収支均衡を図るため１３億円を予算に繰り入れる。借金の市債残高は同時点で１０７２億円となり、前年度比５５億円減。
令和５年度は市の最上位計画、第７次総合計画が始まる。その基本理念に基づき目標を定め、政策を立案した。新たに健康ＤＸ事業、新築住宅への太陽光発電設備の導入支援、保倉川放水路整備に伴うまちづくり検討、奨学金返還支援制度の創設、「地域独自の予算」の導入、ものづくり企業のＤＸ人材育成の支援、ＩＴ企業等のサテライトオフィスの誘致、「通年観光」の計画策定などを盛り込んだ。市長選時の公約の推進や、市長が掲げている八つのプロジェクトの計画に落とし込んでいる。
２度目の当初予算編成となった中川幹太市長は同日の会見で、「令和５年度は７次総合計画に基づくまちづくりが新たにスタートする。当市の強みである多様な地域資源や産業を磨き上げながら、地域の自給力や域内循環の強化を図り、持続可能な地域社会を作り上げていく。卯（う）年に市民と共に跳躍できるように最大限の力を尽くしていきたい」と決意を述べた。
また、市がこれから必要になってくる要素として、外国人人材を含めた労働者の確保、ＩＴ企業者の育成、子どもたちへの支援を挙げ、強化していく思いを述べた。
◇会見の模様
