「少人数学級の維持を」現職の教職員らが街頭で訴え 教員不足で「40人学級」可能性に 沖縄・那覇

 沖縄県内の現職の教職員らが20日、那覇市の県庁前駅周辺にプラカードを持って集まり、教員不足で新年度から1学級当たりの児童生徒数を増やす対応に懸念を示し、少人数学級の維持を求めるサイレント・スタンディングを実施した。
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 県教委は教員が確保できなかった場合、新年度から一部で1学級当たりの児童生徒数の上限を最大40人に増やす可能性があるとしている。集まった教職員らは、新年度直前まであらゆる方策を講じ、少人数学級を継続してほしいと訴えた。
 呼びかけ人は、2021年から交流サイト(SNS)で教職員の業務改善などを訴えている「沖縄の教職員の働き方を考える会」のメンバー。集会には教職員や議員ら約20人が駆け付けた。「先生が足りません」「1人1人の子どもに向き合いたい」などと書いたプラカードを掲げた。
 県はきめ細かい指導を目的に、国の基準より少ない児童生徒数で学級編成をしている。小1~小2で30人、小3~中3で35人を上限としている。
(稲福政俊)

連載「先生の心が折れたとき 教員不足問題」

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