吉岡里帆×安田顕の初タッグで望月諒子のミステリー「神の手」が初の映像化

テレビ東京系では今春、月曜プレミア8「神の手」(午後8:00)を放送。吉岡里帆が主演を務め、安田顕と初共演を果たす。本作の原作は、2011年に「大絵画展」で日本ミステリー文学大賞新人賞を受賞し、ベストセラー小説「蟻の棲み家」でも注目を集める望月諒子氏の同名小説。01年に刊行されたデビュー作であり、“木部美智子シリーズ”第1弾の初の映像化となる。

「新世紀文学賞」授賞式に出席したジャーナリスト・木部美智子(吉岡)は、「週刊フロンティア」の編集長・真鍋竹次郎から、受賞作である本郷素子の「花の人」に盗作疑惑があると聞く。しかし、ゴシップに興味がない美智子は、そんなうわさよりも、素子を見て冷たい笑いを浮かべる「新文芸」の編集長・三村幸造(安田)が気になっていた。一方、そんな三村には、心療内科医・広瀬達也から不可解な問い合わせが来ていた。患者の高岡真紀が「自分は小説家で三村をよく知っている」と言い始めたというのだ。三村に全く覚えはなかったが、ペンネームを聞いてがく然とする。かつて担当した作家志望の女性で、その後失踪した“来生恭子”と同じだったからだ。その直後に訪ねてきた真紀は、その身なりや口ぐせまで恭子と一緒だった。時を同じくして盗作疑惑を追っていた美智子の元同僚が謎の死を遂げる。ゴシップネタと見られた盗作疑惑は、やがて出版業界を揺るがす一大事件へと発展していく。

元新聞記者で、事件の裏側にある人間の本質を追求するためフリーになったジャーナリスト・美智子を演じる吉岡は、「『神の手』を初めて読んだ時、やるせない気持ちと切なさで胸が痛くなりました。文学界を舞台に描かれる今作で、私が演じる主人公は孤高な捜査を続けるフリージャーナリストとして奮闘しています。文字に起こすことに取りつかれた人の執念のような作品です。今まであまり触れてこなかったジャンルでもあるので、私自身新鮮な気持ちと挑戦する気持ちを大切に、良質な作品を目指して絶賛撮影中です。ぜひお楽しみに!」と意気込みを伝える。

どこか闇を感じさせる「新文芸」編集長・三村に扮(ふん)する安田は、「読み応えのある脚本で、事件の顛末は一体どうなるのだろうと、引き込まれながら読み進めました。重要な役柄を与えていただき、ありがとうございます。吉岡里帆さんはじめ、キャストの皆さま、撮影現場の皆さまにお会いできるのが楽しみです。幅広い世代に楽しんでいただけるミステリー、サスペンスドラマです。ご期待ください」とのメッセージを寄せている。

そして、原作の望月氏は「このたび、私のデビュー作をドラマにしていただくことになり、たいへん光栄です。記者・木部美智子の本シリーズも6作になりますが、その1作目であるこの作品は、電子文庫でのスタートでした。それが20年余の時を経て、テレビドラマになることに感慨深い思いがいたします」と心境を明かし、「『深淵を見つめる時は、深淵もまたこちらを見つめている』と、ニーチェの言葉を借りて解説に書いていただいたような『得体の知れない熱』を持つ作品は、今では到底書けないだろうと思います。この作品に光を当ててくださいました関係者皆さまに、深く感謝いたします。最後になりましたが、豪華な役者の方々に小説世界を再現されますのを大変楽しみにしています。どうぞ皆さまに楽しんでいただけますように」とコメントしている。

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