カブスは鈴木誠也の状態を判断中 ウィズダムらが離脱時の代役候補

日本時間2月28日、左腹斜筋を痛めて検査を受けている鈴木誠也(カブス)の状態について、具体的な情報は明かされなかった。デービッド・ロス監督は「状態はとても良さそうに見えた」と話しつつも、チームドクターや鈴木本人と相談するまで戦列復帰に向けた具体的なスケジュールへの言及を避けた格好だ。メジャー2年目の鈴木は今季も正右翼手として起用される予定であり、もし鈴木が離脱することになった場合、右翼のポジションが空く。ロス監督は最悪の事態に備え、すでに代役候補の構想を練り始めているようだ。

ロス監督が「最初に頭に思い浮かんだ」と話したのがトレイ・マンシーニとパトリック・ウィズダムの2人だ。新加入のマンシーニは今季主にDHで起用される見込みだが、オリオールズ時代にはDHのほか、一塁、左翼、右翼でもそれぞれ100試合以上に出場した経験がある。ウィズダムの本職は三塁だが、一塁やDHでの起用も想定されており、さらに昨季は外野3ポジションの守備も経験している。複数のポジションを守ることのできる彼らのユーティリティ性を生かさない手はないだろう。

40人ロースター外の招待選手ではベン・デルージオとマイク・トークマンの2人が有力候補だ。デルージオは昨年9月にカージナルスでメジャーデビュー。マイナーAAA級94試合で30盗塁をマークした俊足を誇り、中堅を守ることができる点も魅力である。トークマンはここ数年不振が続いているものの、2019年にヤンキースで87試合に出場して13本塁打、OPS.865を記録した実績がある。

若手ではクリストファー・モレルとネルソン・ベラスケスの2人も候補になる。モレルはメジャーデビューした昨季、中堅57試合、二塁33試合、三塁18試合、遊撃13試合、左翼1試合と5つのポジションを経験しており、マイナーでは右翼の守備に就いた経験もある。ベラスケスは決して守備は得意ではないものの、昨季メジャーとマイナーで合計21本塁打を放った強打が魅力だ。なお、2021年のフューチャーズ・ゲームでMVPに輝いた有望株ブレネン・デービスはマイナーAAA級で開幕を迎えることが確実視されている。

以上のように候補者は多いものの、攻守トータルで見れば鈴木が離脱した場合の戦力ダウンは必至。ロス監督は鈴木が問題なく開幕からプレーできることを祈っているに違いない。

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