岸田首相、身内へ甘え? 参院予算委で「検討」答弁連発

国会議事堂(資料写真)

 2日の参院予算委員会で岸田文雄首相は不評を買っている「検討」という単語を連発した。公明党の西田実仁氏への答弁で、野党からの追及が続く中「与党の仲間へ甘えや緩みが出た」(自民の閣僚経験者)ようだ。公明は問題視を避けつつも「成果が挙がれば問題ない」(幹部)とやんわりけん制。“果実”に期待した。

 西田氏は「企業の継続的な賃上げに結びつく」として税額控除未利用額の複数年繰り越しを提案。これに対し首相は「工夫があり得るか与党と連携しつつ検討してまいりたい」と答えた。社会保険料の負担によって手取りが減ってしまう「年収130万円の壁」を巡り示された「国が単身世帯を含め給付を行い社会保険料を穴埋めする」との新しい案に対しては、「幅広く対応策を検討してまいります」と答弁。子ども関係予算倍増の財源見通しについての問いには「しっかり検討してまいります」とした。この間、西田氏は表情を変えず、苦言を呈さずに質問を続けた。

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