イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督がライバルのマンチェスター・ユナイテッドに言及した。
日本時間2月27日のマンチェスターUのリーグカップ(ガラパオカップ)優勝についてのことだ。
――マンチェスターUはより多くのトロフィーを狙うチャレンジャーになりうるでしょうか?
「もし彼らがお金をもう少し使うなら。彼らは元々あるべき場所に戻って来た」
同日の記者会見でのことだ。英紙「ザ・タイムス」によると「グアルディオラ監督は、ひっそり笑ってこう言った」のだという。
これ、上から目線なのか? いやいや本心は「ライバルとして戦いたい」という願いがあるのだ。
▼「近いうちにマンU とリーグ争いも」
グアルディオラ監督はこうも言った。
「ユナイテッドの優勝を祝福する」
マンチェスターUはリーグカップ決勝でニューカッスルを2―0で破り、優勝トロフィーを上げた。
2016―17シーズンの同カップと欧州ヨーロッパリーグ(EL)制覇以来、実に6年ぶりのタイトル。ただしプレミアリーグでは2012―13シーズン以降、優勝から遠ざかっている。
一方、マンチェスターCは、2011―12シーズンでの優勝を皮切りに、2013―14、2017―18、2018―19、2020―21、そして2021―22シーズンを制覇するなど、近年の成績ではマンチェスターUを圧倒している。
とはいえ、グアルディオラ監督にはマンチェスターUをリスペクトする気持ちがあるようだ。
「ユナイテッドの近年の移籍市場での投資額を考慮すると、(今回の)リーグカップ優勝は驚くべきことではない」
「近いうちに、プレミアリーグでの優勝争いも起きる可能性がある」
ただし、こうも。
「もし彼らがお金をもう少し使うなら」
近年は「ユナイテッドの方がお金を多く使っている」というのは知られるところ。
一方でこういったデータもある。
2016年のグアルディオラ監督就任後、実は「純支出はユナイテッドの方が多い」。マンチェスターUが8億200万ポンド(約1300億円)で、マンチェスターCが5億8100万ポンド(約950億円)=英「ザ・タイムズ」調べ。
支出の詳細までは明らかではないが、グアルディオラ監督のデータを少し補うとすれば「年ごとの選手補強費に起伏がないように使う」「他の項目での支出を抑える」といったところか。
何はともあれ、グアルディオラ監督には「ユナイテッドに復活してほしい」という願いがあるようだ。
マンチェスターUのエリック・テン・ハフ監督との縁もある。自身がバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)で指揮を執った3年間(2013~2016年)のうち、2年間をテン・ハフ監督がセカンドチームの監督を務めていたのだ。
グアルディオラ監督は「ユナイテッドがその場(優勝争い)にいるのは正しい」とし、「私がシティに来たとき、ユナイテッドは常にトップの位置にいると信じていたよ。テン・ハフ監督は、驚くべきことをしている」と称賛している。