日帰り温泉のみ営業へ 指定管理者応募なく、市直営体制に 糸魚川市「柵口温泉権現荘」

 糸魚川市は、田麦平の温泉宿泊施設「柵口温泉権現荘」の新年度の運営について、民間譲渡の可能性を検討しながら、当面は日帰り温泉のみの営業を続ける考えを示した。
 2月27日から2日まで行われた市議会一般質問で米田徹市長が答弁。6日に開かれた建設産業常任委員会で所管の能生事務所が運営案を報告した。
 報告によると、経費を抑えるため施設の使用範囲を必要最小限に絞る。本館(フロント、ロビー、売店など)と男女大浴場(露天風呂)、西館1階(大広間など)の一部のみを使用。レストランや2~4階の客室(東、西館計30室)などは使用しない予定としている。
 権現荘は平成29年度に市直営から指定管理者制度に移行。「マリンドリーム能生」を運営する市の第3セクター株式会社能生町観光物産センターが本年度まで2期6年間、指定管理者として運営を担った。市は本年度、募集条件を緩和して次期指定管理者を募ったが応募はなかった。再び市直営の体制に戻ることになる。
 3月中の宿泊は可能だがインターネット予約は2月末で終了しており、電話予約による受け付け。現在は新型コロナ対応として午前9時から午後7時に営業時間を短縮、毎週火、水曜を休館としているが、新年度は午前9時から午後9時、定休なしで営業する計画。
 市は今後、住民説明会を18日(権現荘、上南地区住民対象)と23日(能生生涯学習センター、全市民対象)に開く予定。

権現荘の宿泊は3月末まで。新年度は日帰り温泉のみの営業となり、客室などは使用されなくなる見通し(権現荘ホームページ画像より)

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