集めた署名250万筆超 「高校生平和大使 1万人署名実行委」ノーベル賞、6度目の推薦

署名が累計250万筆を超えたことを発表する高校生平和大使ら=長崎市役所

 核兵器廃絶や世界平和を訴える「高校生平和大使」と「高校生1万人署名活動実行委員会」は10日、2月末までに集めた署名が累計で250万筆を超えたと発表した。同大使を今年のノーベル平和賞候補とする推薦がノルウェーのノーベル賞委員会に受理されたことも明らかにした。
 同大使は1998年に発足。署名活動は2001年に始まった。集めた署名はスイス・ジュネーブの国連欧州本部に届けていたが、コロナ禍で3年間は渡航を断念している。
 20年9月から今年2月末までに集めた未提出の署名を数えたところ、オンライン分を含め52万4883筆。累計で252万6118筆となった。
 長崎市役所で会見した第25代平和大使の宮崎優花さん(17)=県立長崎西高2年=は「多くの人が平和の思いで書いてくれた署名。責任を持って届けたい」。同大使派遣委の平野伸人共同代表(76)は「高校生だけで集めた点で貴重な署名」と述べた。署名の提出方法は検討中。
 一方、同大使のノーベル平和賞推薦は6年連続。推薦資格を持つ国会議員に呼びかけ、衆参与野党の48人が賛同した。申請作業を担った活水高3年渡辺あいさん(18)は「受賞を目標に活動しているわけではないが、これからの活動のターニングポイントになれば」と期待した。
 同大使と同実行委は10日、トルコ・シリア大地震の復興に役立ててもらおうと2月23日の街頭募金活動で集めた20万251円を日本赤十字社県支部に贈った。 

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