NHK BSプレミアムでは3月18日に「ロイヤル・ミステリー 皇后のドレスの謎」（午後9：00）を放送する。
130年前、明治天皇の后・美子皇后（昭憲皇太后）が着用したという現存最古で最高格式のロングドレス大礼服は、その技術力の高さとデザインからヨーロッパで作られたと考えられてきた。しかし、2018年に修復が始まると、内部から何かが書かれた和紙が出てきた。そのため、誰もが思ってもみなかった日本製である可能性が浮上する。
ところが、西陣の織元やフランス・リヨンの学芸員は「ドレスはヨーロッパで作られた」、一方で、イギリスの専門家は「日本で作られたと思う」と、双方の見解が食い違った。果たしてこのドレスは、いつ、どこで、誰が作ったのか？ その真相に近づくべく、世界5カ国の研究者による修復プロジェクトが発足。番組では、修復のためにも、歴史的ミステリーを解き明かさんとする研究者たちを追跡し、その答えに共に迫っていく。
さらに、ドレスの本場ヨーロッパでも取材を敢行。イギリスでは、英国王室が所有するハンプトンコート宮殿のロイヤル・ドレスコレクション収蔵庫に潜入。フランスでは、ナポレオン1世の后・ジョセフィーヌが着用した国宝級の大礼服を、日本で初めて撮影することに成功した。
番組のスタジオでは、俳優・真矢ミキや、修復プロジェクトのメンバーで服飾史の専門家・深井晃子氏、明治の皇室を研究する長佐古美奈子氏、打越孝明氏を招き、ミステリーについて激論を交わす。
真矢は「番組では、美子皇后のドレスを間近で見る機会をいただけましたが、その美しさに胸を打たれました。豪華なだけではない、まさに時代を一歩進めた人物にしか着こなせない品格の高さを深く感じました。昭憲皇太后がご祭神の明治神宮は、両親と祖父、そして私自身が結婚式を挙げた神社です。そんなゆかりのある番組に出演できて、大変光栄です」と感激。
放送に向けて、「今回、ミステリーをひもといていった先には、日本の先頭に立った美子皇后のお覚悟、行動、そしてりんとしたお姿が見えてきますが、それは同じ女性として尊敬の念を抱かざるを得ないほど。どうぞ楽しみにしてください」と呼び掛けている。
