神楽のイメージを一変 厚木「垣澤社中」が異分野コラボ、満席の観客魅了

ソプラノ歌手が女神(左)を演じるなど異なるジャンルとコラボした垣澤社中の公演=厚木市文化会館

 神奈川県厚木市酒井の神楽団体「垣澤社中」が、歌手や舞踊家など異なるジャンルのアーティストとコラボレーションした公演「古き新しき伝統」をこのほど、市文化会館小ホール(同市恩名)で開いた。満席となる人気で、今までになかった神楽の表現に観客からは「神楽のイメージを覆された」などと驚く声が聞かれた。

 同社中は市の無形民俗文化財で、市内で唯一、神楽を伝えている。だが、新型コロナウイルス禍で、演じていた祭事やイベントが激減。3代目家元・垣澤勉さんの長女で社中代表の瑞貴さんがこの間、インターネットを通じて幻想的な神楽の舞の動画を配信するなど情報発信に努めた。

 ネットで神楽を知った若い女性らが瑞貴さんの神楽教室に集まったり、異分野のアーティストの公演に招かれるなど交流が広がった。

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