34年の歩み振り返る 安塚区雪だるま財団 今月末解散 思い出尽きず 26日まで「ありがとうの会」

 今月末で解散する安塚区の公益社団法人「雪だるま財団」(小林美佐子理事長)は26日まで、安塚区安塚の同財団事務所(雪のまちみらい館、同区総合事務所隣)で「ありがとうの会」を開いている。34年間の歩みを写真や映像で振り返り、利用者や地域住民らに感謝を伝えている。開場時間は午前9時から午後5時まで。

34年の歩みを振り返る写真が展示された館内。来場者は思い出話に花を咲かせた

 同財団は1990年に設立。これまで雪に関係するさまざまな取り組みや体験交流事業「越後田舎体験」の事務局、上越地域の名所を巡る日帰りツアーなどを手掛けてきた。
 ありがとうの会には財団の会員や利用者らの他、かつての職員らが駆け付け名残を惜しんだ。25日も午前中から多くの人が訪れ、会場に展示された数多くの写真を眺めて思い出話をしたり、記念撮影をしたりしていた。
 吉川区坪野の本橋庫男さん(85)、トミ子さん(84)夫妻は、かつて田舎体験の受け入れ先となったり、日帰りツアーに参加したりした。「ここに来るとかつての楽しい思い出がよみがえる」と懐かしんだ。
 小林理事長(62)は、財団の解散は安塚区の今後のまちづくりを見据えた体制づくりのための区切りと捉える。「今後は事業の一部を引き継ぐNPO法人雪のふるさと安塚と連携しながら、担い手の育成や、新たななりわいづくりに尽力したい」と展望を語った。

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