トラウト 大谷の去就について「常に引き留めようと思っているよ」

日本時間3月27日、エンゼルスのマイク・トラウトはドジャースとのオープン戦の試合前にワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の戦いを振り返った。「信じられない経験だった。おそらく僕が野球場で経験した最もクールな体験の1つだと思う」とアメリカ代表の一員としてプレーした日々を回顧したトラウト。「こういう雰囲気のなかでプレーすることが必要だった。プレーオフに戻りたいという気持ちがどれだけ強いか、考えさせられたよ。野球選手として、あのような雰囲気のなかでプレーしたい。本当に特別な日々だった」と語った。

決勝の9回表二死走者なしの場面では、侍ジャパンのクローザーとしてマウンドに上がった同僚・大谷翔平と対戦。大谷がトラウトから空振り三振を奪い、大会を締めくくった瞬間は球史に残る名シーンとなった。トラウトは「楽しい戦いだったよ」とコメント。「2人で競い合ったんだ。彼と初めて対戦した。今はチームメイトだし、彼がチームメイトで嬉しいよ。楽しい打席だった。フルカウントからエグい球を投げてきたけれど、その前に速球を空振りしてしまった。彼は間違いなくいい投手だ」と大谷を称えた。

今季は2014年以来9年ぶりのポストシーズン進出を目指すことになるが、トラウトは「たくさんのいい選手が加入した」とチームの今オフの補強に手応えを感じている様子。「プレーオフに進めないのはいつだって残念なことだ」と話すトラウトだが、ブランドン・ドルーリー、ジオ・ウルシェラ、ハンター・レンフロー、タイラー・アンダーソン、マット・ムーア、カルロス・エステベスらが加入し、「今年こそ」の思いは強い。

そして、シーズン終了後には大谷のFAという最大のイベントが控えている。トラウトは事あるごとに大谷に「残ってほしい」と伝えているようだ。「どうなるかわからないけれど、僕は常に彼をここに引き留めようと思っているよ」とトラウト。MVP3度の実績を誇る球界屈指のスター選手の思いは、WBCのMVPに輝いた球界最高の選手に届くだろうか。

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